Esri Business Analyst 10.1 新機能紹介(3) ~ロケーション-アロケーション~

先日リリースをした Esri Business Analyst 10.1 のお勧め新機能をシリーズで紹介していきます。前回は「ポイント検索」でしたが、第3回は「ロケーション-アロケーション」を紹介します。

ロケーション-アロケーションは旧バージョン(10.0)では、ArcGIS for Desktop のエクステンションである Network Analyst の機能として提供されていましたが、Business Analyst 10.1では、ウィザード形式で提供されるようになり、操作性が飛躍的に向上しました。

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そもそも、ロケーション-アロケーションとは何を分析する機能なのか。簡単に説明しますと、候補地点、自社・競合店舗、世帯数などの需要地点をもとに「どの候補地点に出店をすると最も顧客が得られるのか」をシミュレーションする適地選定ツールです。Business Analyst では、3つのシミュレーション手法が提供されています。

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「アテンダンスの最大化」は、競合店などの影響を考えずに最も顧客を獲得できる場所を適地として選定する分析です。この分析手法は、非常に専門性の高い店舗や競合を把握しきれないような業態の店舗に有効な分析方法です。
「市場シェアの最大化」は、自社や競合店の影響を加味した上で最も顧客を獲得できる場所を適地として選定する分析手法です。これは、競合店の影響をうけるような一般的な小売店の分析に適しています。
「目標市場シェア」は競合店などの影響を加味しながら、分析範囲全体の需要のうち、指定をした市場シェアを得るために必要最低限な候補地点を選択する分析手法です。この手法は市場シェアの最大化と同様に競合店を加味しますが、あるエリアで目標となる市場シェアを得るために必要な店舗の場所と数をシミュレーションします。

また、Business Analyst のロケーション-アロケーションは選択された候補地点のみではなく、以下のデータも分析と同時に出力されます。商圏ポリゴンや市場シェアは Business Analyst 特有のもので、候補地点に実際に出店した際に、どこまでプロモーションを行うべきかの一つの目安になります。

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このような適地選定シミュレーションを活用することで、出店計画の際に、候補物件ありきの出店計画だけではなく、「このエリアに出店すべき」と戦略をもって能動的な出店計画を実施することができます。

Business Analyst では、エリアマーケティングで使用される3つの手法のみを扱っていますが、他にもたくさんの分析手法がございます。ロケーション-アロケーションについてもっと詳しく知りたい方は Network Analyst のヘルプをご参照ください。

■関連リンク
・Esri Business Analyst 製品情報  http://www.esrij.com/products/solution/esri-business-analyst/
・ビジネスに位置情報の力を! エリアマーケティング実践セミナー
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