ArcGIS CityEngine は、大量の道路や樹木、建物といった多種多様なオブジェクトによって形成される都市の 3D モデルなどが作成できる製品です。この製品は、ルールを作成することでそれらのオブジェクトを個別にではなく、都市単位でモデル化できるため短時間かつ効率的にモデリングが行えるという特長があります。
しかしながら CityEngine では、ルールによって広範囲の 3D モデリングが容易に行える反面、より詳細度の高いモデリングを行いたい場合などでは、高度なルールの作成を行う必要があります。そこでESRIジャパンでは、基本操作に加えて、ルールの作成に使用する CGA (Computer Generated Architecture) に関するチュートリアルを用意しています。
本ブログでは、そんな ArcGIS CityEngine の各チュートリアルの概要についてご紹介します。
クイック スタート チュートリアル
クイック スタート チュートリアルは、ArcGIS CityEngine の基本操作を学習するためのチュートリアルで、ウィンドウの構成やツールの概要、プロジェクトの作成方法について紹介しています。また、CGA の記述方法に加えて、建物モデルへのテクスチャの適用方法なども学習できます。初めて ArcGIS CityEngine を利用される方は、クイック スタート チュートリアルから始めることをお勧めします。
エッセンシャル チュートリアル
エッセンシャル チュートリアルは、ArcGIS CityEngine の機能と概要を海外の設計事務所のプロジェクトに基づいて学習できるチュートリアルで、米国 Esri より提供されているチュートリアル データを使用します。チュートリアルの内容は、Get Map Data 機能を使って簡単に現実の都市を再現する方法や ArcGIS Pro 等で作成したファイル ジオデータベースをインポートする方法、CGA で記述したルールを基にモデリングを行う方法などを学習できます。
クラシック チュートリアル
クラシック チュートリアルは、ArcGIS CityEngine の基本的な操作から応用的な操作までを学習できるチュートリアルで、米国 Esri より提供されているチュートリアル データを使用します。チュートリアルの内容は、OBJ ファイルを CityEngine 内にインポートする方法やシーン レイヤー パッケージ (SLPK) ファイル等に変換し、ArcGIS Online に共有する方法、単純な形状のポリゴンから手動で住宅のモデルを作成する方法などを学習できます。
ArcGIS CityEngine ヘルプ
チュートリアルだけでは解決しない不明点があれば、ヘルプも併せてご参照ください。こちらは英語のページとなっていますが、CityEngine 内の描画ツールや編集ツールの概要に加えて、CGA 内で利用できる構文の概要等についても整理されています。
多数の状況にあわせて用意されているこれらのチュートリアルから、自身のやりたいこと、作りたいものに近いチュートリアルを参考に CityEngine でのモデリングを行ってみてください。また、チュートリアル内に記載されているコードのサンプルも利用して、より効率的に理想のモデルを作成してみましょう!