ArcGIS Pro 3.2 における CAD フィーチャ クラスについて

ArcGIS Pro では DWG (*.dwg)、DXF (*.dxf) または DGN (*.dgn) ファイル形式の CAD データを直接追加することができ、データ変換することなく表示できます。本ブログでは、ArcGIS Pro 3.2 で新しく変更・追加された CAD フィーチャ クラスについてご紹介します。

CAD フィーチャ クラスとは

CAD データは、ArcGIS Pro において CAD データセットとして読み込まれ、CAD フィーチャ クラスに各 CAD データのエンティティ (ジオメトリ) が分類されます。その CAD フィーチャ クラスには、Annotation、MultiPatch、Point、Polygon、Polyline、TextPoint の 6 種類の CAD フィーチャ クラスがあります。

たとえば、CAD データにおける線分は Polyline フィーチャ クラスへ、また 3D ソリッドは MultiPatch フィーチャ クラスへと分類されます。そして円や楕円などの場合は、複数の CAD フィーチャ クラスに振り分けられます。各 CAD エンティティがどのフィーチャ クラスに分類されるかについての詳細は、「サポートされている AutoCAD および MictoStation のジオメトリ」ページをご参照ください。

Annotation フィーチャ クラス

ArcGIS Pro 3.2 から CAD データのテキスト エンティティは、アノテーション フィーチャとして振り分けられるようになりました。そのため CAD データを ArcGIS Pro で扱う上でより利便性が向上しています。ArcGIS Pro 3.1 と 3.2 で CAD データを読み込んだ状態を比較すると以下のようになります。

TextPoint フィーチャ クラス

ArcGIS Pro 3.1 以前バージョンでは、CAD データのテキスト エンティティはポイント フィーチャとして振り分けられていたため、ArcGIS Pro でポイント フィーチャのラベルとして表示する必要がありました。ArcGIS Pro 3.2 からは TextPoint フィーチャ クラスが、新しい CAD フィーチャ クラスとして追加されました。このフィーチャ クラスには、これまでテキスト エンティティから作成されていたポイント フィーチャが格納されるため、ポイント フィーチャからラベルとして表示する従来のワークフローは、TextPoint を使用して行うことができます。

まとめ

寸法や文字などの補足情報を含んでいる CAD  データのテキスト エンティティは、図面等においてとても重要な要素です。今回のバージョンアップに伴い ArcGIS Pro において CAD データはますます利用しやすくなっています。お持ちの CAD データを GIS で使用したいと考えている場合は、是非 ArcGIS Pro で活用してみてください!

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