ArcGIS Pro 3.2 の新しいフィールド タイプをご紹介します!

ArcGIS Pro 3.2 では 4 つの新しいフィールド タイプが追加され、取り扱える数値や時間データの幅が広がりました。今回は新しいフィールド タイプと、知っておくと便利なデータ表記の Tips をご紹介します!

フィールド タイプとは?
ArcGIS のフィーチャクラスやテーブルは、作成時にフィールド タイプを設定します。ArcGIS で設定できるフィールド タイプの例として、数値型 (integers、float、double)、text、date only、timestamp offset、binary large object (BLOB)、globally unique identifiers (GUID) があります。
ArcGIS Pro フィールド データ タイプのヘルプ ページでは、設定できるすべてのフィールド タイプについて、対応する値の範囲や要件を確認できます。
フィールドの作成と管理のヘルプ ページでは、フィールドを管理するためのフィールド ビューを開く方法や、新しいフィールドを追加する方法を確認できます。

ArcGIS Pro 3.2 の新しいフィールド タイプ

新しいフィールド タイプは以下の 4 つです。

  • Big integer: 64 ビットの整数を格納します。既存の Long では符号付きで約 20 億の範囲の数を格納できますが、Big integer はなんと約 9000 兆の範囲の数を格納することができます。ビッグデータなど、より膨大な数字の解析にも対応できるフィールド タイプです。
  • Date only: 日付のみを格納します。
  • Time only: 時間のみを格納します。
  • Timestamp offset: 日付と時間に加えて、協定世界時 (UTC) とのオフセット (時差) を格納します。

新しい時間のフィールド タイプ

互換性の注意

Big integer、Date only、Time only、Timestamp offset のフィールドが含まれているフィーチャクラスなどは、ArcGIS Pro 3.1 以前のバージョンには追加できないのでご注意ください。

書式設定を活用した、時間の表示方法の変更

新しいフィールド タイプの活用例として、TimeStamp offset を、表記を変更して使用する方法をご紹介します。TimeStamp offset の数値の格納方式は「2024/01/23 13:20:00:000 + -0:9:00」ですが、表示方法を「火曜日、1月, 23, 2024, 1:20 午後」に変更することができます。

  1. [コンテンツ] ウィンドウのレイヤーまたはテーブルを右クリックして、[データ設計] → [フィールド] から、フィールド ビューを開きます。



  2. 書式設定したいフィールドの、[数値形式] 列のセルをクリックして、[数値形式] ダイアログ ボックスを開きます。



  3. 設定したい形式を選択して、[OK] をクリックします。

属性テーブルやポップアップで、書式設定が反映されていることを確認できます。

さいごに

今回は ArcGIS Pro 3.2 で登場した、ビッグデータで活用できる Big integer タイプや時間のフィールド タイプなど、新しいフィールド タイプをご紹介しました。新しい時間のフィールド タイプに関しては ArcGIS Pro で時間データを整備しよう! のブログでも、他のタイプへの変換方法や変換時の注意点をご紹介しています。データを活用する際の参考になれば幸いです。

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