誰でもダウンロードして利用することのできる ArcGIS Explorer Desktop は 3D表示が可能な製品です。地上情報だけでなく、下図のように地下情報も表示できます。例えば、震源地や鉱泉等の位置を立体的に表示させることができます。
では、上図の地層の断面図のように、画像を3D表示するにはどのようなステップを行えばよいのでしょうか?今回は ArcGIS Explorer Desktop 上で 画像を 3D 表示する手順をご紹介します。
例として、ArcGIS Explorer Desktop で3D表示されているマップの火山に噴火画像を合わせてみましょう。使用する画像はアメリカ合衆国のワシントン州にあるセントヘレンズ山(Mount St. Helens)の噴火画像です。セントヘレンズ山は、1980年5月18日に噴火を起こした火山です。
以下の Web サイトから、USGS が提供している画像を取得することができます。
手順は単純!ポイント シンボルに画像を指定し、表示位置を変更するだけです。
対象場所のポイント データがない場合は、ArcGIS Explorer Desktop 上でポイント データを作成することができます。下図のように対象場所でポイントを作成し、右クリックで [共有] をクリックします。ファイルのタイプでレイヤ パッケージを作成し保存します。
作成したレイヤ パッケージをArcGlobeで開きます(ArcGlobe を利用するには、ArcGIS Desktop のエクステンションである 3D Analyst が必要です)。このポイント データのシンボルとして画像を使用します。
コンテンツ ウィンドウで追加したデータを右クリックし、プロパティを選択します。[グローブの表示] タブで、[距離に応じて 3D シンボルのサイズを変更] にチェックを入れます。
チェックを入れたら、[OK] をクリックしてください。他にも設定する個所はありますが、ArcGlobe では特定の組み合わせで利用可能な機能がありますので、設定を変更した時は [OK] または [適用] をクリックしてください。
次に [標高] タブの [サーフェスの高度] の設定で [サーフェスを持たずにフローティング] にチェックを入れてください。[シンボル] タブでは [フィーチャ] > [単一シンボル] を選択し、シンボル ボタンをクリックしてください。[シンボル選択] ダイアログで [シンボルの編集] をクリックします。
[3D マーカー シンボル] を選択し、使用したい画像データを選択します。
画像を選択したら、[開く] をクリックします。
ここから設定する値は、選択した画像に現実世界のスケールを依存させます。ArcGIS Explorer Desktop 上でうまく表示できるよう、何度か調整する必要があるでしょう。
シンボルのサイズを30にします。また、[縦横比を維持] のチェックを外します。この設定は、サイズが決定した後に行います。今回の画像では [幅]、[高さ] 共に始めは10000と設定すると良いでしょう。ただし、後ほど微調整が必要となります。3Dプレビューで表示させるために、[1:1] をクリックします。
次に [3D 配置] タブをクリックします。[3D オブジェクトの平面を固定表示] のチェックを外し、[回転角度] のXを90に設定します。
[OK]をクリックし、どのように見えるかマップで確認します。
近い場所に表示されていますが、少し修正が必要です。実際より大きいようなので最初にそれを修正します。[3D マーカー シンボル] タブの設定で、ディメンションを [幅]、[高さ] 共に9000に設定します。
次に、3Dの地形と画像が一致するように修正します。レイヤ プロパティで [標高] を選択し、レイヤが低い位置にオフセットを設定します。今回は-800と設定します。
この設定の後は、ちょうど並んでいるように見えますがもう少し手を加えましょう。水平方向の配置に修正が必要のようですので、[3D配置] タブの設定でXのオフセットを-90と設定します。
更にもう少し調整が必要のようです。ちょうど良い位置になるまで、何度か調整を行います。この画像では、オフセットが-18が最適のようです。
これで設定はすべて終了です。このポイント データをレイヤ パッケージとして保存し、ArcGIS Explorer Desktop に追加しますと、本記事の二つ目の画像のように表示することができます。
3D表示させたいお手持ちの画像がありましたら、是非この方法をご利用ください。