10 月にリリースされた「ArcGISデータコレクション スタンダードパック 2012」に収録している「広域地図」は、チューニング済みのデータベースとマップ ドキュメント ファイル、レイヤ ファイルで構成されている、高品質かつ高性能な背景地図データベースです。
2012 年版では、グレースケール版のマップ ドキュメント ファイル、レイヤ ファイルやさらに使いやすくなった目標物ロケータが収録されましたのでご紹介いたします。
「広域地図」は、株式会社ゼンリンの地図データを元データとして作成した、精度が 1:25,000 の背景地図です。年 1 回更新され、最新のデータをご提供しています。
2012 年版では、2011 年秋~冬時点のデータを収録しております。また、グレースケールのみで地図を表現したグレースケール版のマップ ドキュメント ファイル、レイヤ ファイルが新たに収録されました。カラー版かグレースケール版か、用途に合わせてご利用いただけます。
グレースケールのマップ ドキュメント ファイル、レイヤ ファイルを新たに収録しています。
さらに、昨年版に引き続き、駅名、バス停名、施設名などから目標物を検索できる目標物ロケータが収録されています。
目標物ロケータを利用すれば、検索した目標物へ表示画面を瞬時に移動させることができます。この便利な目標物ロケータの仕様が変わりましたので、変更点とロケータの使用例をご紹介いたします。
まず、ロケータの構成が変わりました。
「SHISETSU」、「EKI」、「BUS」、「CHUKI」、「POSTCODE」、「TEL」の各ロケータと、これら全てを一つのロケータで検索できる「POI_ALL」ロケータを収録しています。各ロケータとそれぞれが検索できる地物は下記の表をご参照ください。
表:各ロケータが検索できる地物
POI_ALL ロケータを使って目標物検索を行うと、検索できる項目すべてが検索対象になります。実際に POI_ALL ロケータを使用して「富士山」を検索すると、「富士山」という施設、バス停、注記が検索結果として表示されますが、左側にロケータ名が表示されますので、簡単に目的とする「富士山」を見分けることができます。
POI_ALL ロケータを使用して「富士山」を検索したとき、赤枠内は自然名称の注記に存在する「富士山」です。
検索結果上で右クリックし、表示される [ショートカットメニュー] から [移動] や [吹き出しの追加] などを行うことができます。
目標物を検索するだけでなく、各ロケータを使用してバッチ ジオコーディングを行うこともできます。例えば、POSTCODE ロケータを使用して、お手持ちの郵便番号を含むデータ(Excel ファイル)をポイント データに変換できます。
ジオコーディング ツールバーを表示させ、右から2番目のボタンをクリックします。
[使用する住所ロケータの選択] ウインドウで POSTCODE ロケータを選択し、[OK] をクリックします。
郵便番号を含むエクセルデータを用意します。
[住所のジオコーディング] ウインドウの [住所テーブル] で Excel データのシート名、 [住所入力フィールド] で郵便番号が格納されているフィールド名を指定し、 [出力] で出力先 を指定して、[OK] をクリックします。
郵便番号を含むデータをポイントデータにすることができました。
以上、2012 年版広域地図の簡単な概要、目標物ロケータの変更点と使用例をご紹介しました。
高品質、高性能、便利な目標物検索が可能な「広域地図」を背景地図としてぜひご利用ください。
■関連リンク
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