ArcGIS Pro 2.3 を 4 月 17 日にリリースしました。画像系の機能も大小さまざまな機能追加や改善が行われ、出来ることがより多くなりましたが、今回は特に多くの機能が追加された ArcGIS Image Analyst エクステンションの新機能をご紹介します!
Full Motion Video
動画とマップが連動する Full Motion Video (FMV) の機能が大幅に強化されました!
マップに FMV 準拠のビデオ ファイルを追加すると表示されるタブに、新しいツールが追加されています。
グラフィックスの同期
[グラフィックスの同期] ツールをアクティブにすると、マップで作図したフィーチャが動画上に反映、または動画上で作図したフィーチャがマップ上に反映されます。これにより、例えば、同じ景色が広がる場所(住宅地、森、海上など)で調査エリアなど特定の範囲を動画上で確認したい時、マップ上で指定した特定のエリアを動画上に反映することで動画上でも位置を特定できます。また、動画上で気になる地点(野生動物など)を確認したら、動画上でポイント等を作図することで、マップに位置が反映され、その地点の位置を把握できます。
PPT にエクスポート
動画再生時に [PPT にエクスポート] ツールをクリックすると、クリックした瞬間の動画のキャプチャ、ビデオ範囲、フレーム範囲が PowerPoint のスライド上に自動的に追加され、同時にその時点のメタデータの情報もノートに追加されます。
メタデータをフィーチャに変換
[メタデータをフィーチャに変換] ツールを有効にすると、再生中のビデオ フレームのアウトライン、フレームの中心、撮影機の位置などが、一定間隔(秒、またはフレーム数)でポイントやポリゴンとして出力されます。
ディープ ラーニング
ディープ ラーニング系のジオプロセシング ツールが 3 つ追加されました。
画像に対して、サード パーティ製品で開発したモデル ファイルを実行し、オブジェクトの検出を行うツール
画像に対して、サード パーティ製品で開発したモデル ファイルを実行し、ピクセルの検出を行うツール
[ディープ ラーニングを使用したオブジェクトの検出] ツールを実行後、オーバーラップするフィーチャを指定し、重複フィーチャを削除するためのツール
下図の例は、[ディープ ラーニングを使用したオブジェクトの検出] ツールを使用し、画像からココナッツの木をオブジェクト検出した結果です。ヤシの木のみがしっかり検出されているのが分かります。
これらのツールの利用やワークフローを含む詳細については、ArcGIS Pro のディープ ラーニングをご参考ください。
また、ディープ ラーニングで画像からココナッツの木を検出する事例の概要については、
Unlocking information from Imagery in ArcGIS ストーリーマップ(英語)の Coconut Palm Health タブにより詳細な説明がありますので、ぜひご一読ください。
ArcGIS Pro は従来のアプリケーション「ArcMap」と並行して利用することができます。使いはじめたい場合は「はじめての ArcGIS Pro」(サポート サイトへのログインが必要です) をご参照ください。ArcGIS Desktop 製品をお持ちでない場合は、トライアル版でお試しいただけます。
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