2021 年 9 月に、ArcGIS 上で株式会社ゼンリンの表札入り住宅地図が利用できるサービスとして Online Suite 住宅地図オンラインサービスをリリースしました。
住宅地図オンラインサービスは、必要なエリアの株式会社ゼンリンの住宅地図をインターネット経由で必要な時に手軽に利用できるサービスで、ArcGIS Online を軸とした各種 ArcGIS 製品にて背景地図として使用できます。
今回は、空き家の調査時に住宅地図オンラインサービスを用いることで、どのように空き家の状況を把握できるかについてご紹介いたします。
空き家調査の流れ
空き家の調査を開始するにはまず空き家調査用のフィーチャ サービスを用意する必要があります。その後、住宅地図を背景地図に設定し、空き家レイヤーを追加して Web マップを作成します。空き家レイヤーの編集が有効な場合、Web マップを ArcGIS Field Maps で開くと新規フィーチャが作成可能となります。ArcGIS Field Maps を利用して現地調査などで空き家の状況を調査することが可能となります。
フィーチャサービスの公開
空き家調査(Field Maps 版)よりテンプレートをダウンロードし、ArcGIS Pro により vacant_inventory フィーチャクラスを ArcGIS Online 上にフィーチャ サービスとして公開します。vacant_inventory を右クリックして、Web レイヤーとして共有を実行すると ArcGIS Online 上にフィーチャサービスとして配置できます。
編集の有効化
公開したフィーチャ サービスの編集を有効化します。vacant_inventory のフィーチャ サービスを選択し、設定 > Feature Layer (ホスト) にて編集の有効化などにチェックをつけます。
Web マップの作成
住宅地図オンラインサービスを申込すると住宅地図の利用が可能となります。申し込んだエリアの住宅地図が、ArcGIS Online 上で表示されていることを確認し、Web マップを作成していきます。
レイヤーの追加から、vacant_inventory を選択して追加しますと編集が有効な vacant_inventory レイヤーを追加できます。レイヤー名は必要に応じて変更することができます。
ArcGIS Field Maps で利用
作成した Web マップ(ここでは「空き家調査住宅地図」)を開くと ArcGIS Field Maps 上で住宅地図が表示され、空き家の新規フィーチャが追加できます。現地調査などでモバイル端末により住宅地図を参照しながら、実際の現地の状況を入力していくことが可能となります。
今回は、住宅地図オンラインサービスを、空き家調査で活用するテーマでご紹介しましたが、防災や建設コンサル分野など、様々な用途での活用が期待できるサービスとなっています。
現在 Online Suite 住宅地図オンラインサービスは、住宅地図情報を配信しています。サービスの拡張情報や活用方法など、今後も随時情報を発信していきますので、どうぞご期待ください。
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