2023 年 9 月 1 日に、ESRIジャパン データコンテンツ Online Suite ライフライン情報オンライン サービス(以下、「ライフライン情報オンライン サービス」) をリリースしました。本ブログでは、ライフライン情報オンライン サービスで提供するコンテンツやその活用法についてご紹介します。
ライフライン情報オンライン サービスとは?
株式会社レスキューナウが提供する、複数の報道またはライフライン供給会社発表をもとにした電気・水道・ガスに関する障害情報を ArcGIS 上で利用可能にしたフィーチャ レイヤーです。約5分間隔で更新するリアルタイムな情報に加えて、毎正時の障害発生状況を過去1カ月分アーカイブしたデータを提供します。
ライフライン情報オンライン サービスで提供するデータの一例
提供データ一覧
ライフライン情報オンライン サービスでは、情報種別ごとに以下のレイヤーを提供します。
最新時刻における、リアルタイムな停電・断水・ガス供給停止状況
現在発生しているライフラインの障害状況を迅速に把握することが可能なレイヤーです。ArcGIS Dashboards などと組み合わせて可視化することで、どこにどれだけの障害が発生しているのか一目で把握できます。
台風7号接近時の停電発生状況を可視化したダッシュボード
※台風情報は、気象オンラインサービス(ゲヒルン版)のデータを利用しています。
過去一定期間における、復旧状況も含めた停電・断水・ガス供給停止の発生状況
停電情報は過去7日間、断水・ガス供給停止情報は過去1カ月間における障害発生情報を復旧状況も含めて提供します。過去の障害発生頻度や復旧までの期間を把握するために活用できます。
停電の発生時刻や復旧時刻を把握可能
過去1カ月間における、毎正時の停電・断水・ガス供給停止状況
過去1カ月分の毎正時におけるライフラインの障害状況をアーカイブしたレイヤーです。災害発生後に、災害発生時の状況を振り返ることができるため、振り返り分析に活用することができます。
停電情報のアーカイブ例:台風6号接近時には九州地方で多く停電し、台風7号接近時には関西地方で停電が集中していることが分かります。
ライフライン情報オンライン サービスの属性情報
本サービスに含まれる属性情報には、対象軒数や対象地区、発生日時・復旧日時などが含まれます。また、各市区町村ポリゴンには住民基本台帳を基にした世帯数を格納しており、対象軒数を世帯数で除することで算出する「世帯影響率」という属性も保有しています。
世帯影響率を可視化することで、どの地域で停電被害が集中しているかを把握することも可能です。下の例を見ると、台風7号接近時に三重県を中心に停電している世帯比率が多いことが分かります。詳細は製品ページのサービス仕様をご確認ください。
2023年8月15日 10時時点の停電世帯影響率
停電・断水・ガス供給停止の状況を配信するライフライン情報オンライン サービスですが、そのデータを可視化するだけでなく、自組織が保有するデータを組み合わせることで、防災や減災活動により有効活用することができます。今後もさまざまなデータ配信を行ってまいりますので、どうぞご期待ください。