6 月 30 日にリリースされた ArcGIS Pro 2.8 の新機能をご紹介する本ブログ シリーズ、今回は解析で使用するジオプロセシング ツールの便利な機能改善についてご紹介します。
ポリゴン按分
ArcGIS Pro 2.7 で登場した [ポリゴンの按分] ジオプロセシング ツールの [按分方法] パラメーターに、[長さ] と [ポイント] が追加されました。たとえば、メッシュ ポリゴンで人口ポリゴンを按分する際、[ポイント] 按分方法を選択して顧客のポイント データを入力すれば、顧客の分布を重みづけした按分が可能となります。
ジオメトリの最小範囲 → ポリゴン
[ジオメトリの最小範囲 → ポリゴン] ジオプロセシング ツールは、バージョン 2.7 までは [ジオメトリ タイプ] オプションのうち [凸包]、[円形]、および [エンベロープ] を利用するためには、Advanced ライセンスが必要でしたが、バージョン 2.8 よりすべてのジオメトリ タイプを Basic ライセンスで使用できるようになりました。
ジオメトリ属性の計算
[ジオメトリ属性の計算] ツールでは、ジオメトリの既存のフィールドに対してのみ計算結果を出力できましたが、バージョン 2.8 からはこのジオプロセシング ツール上で新しいフィールドを作成し、そのままそのフィールドに対してジオメトリの計算結果を出力できるようになりました。これにより、特に複数のジオメトリ属性を計算したい時に作業の効率が上がります。
このように Pro 2.8 では、既存の解析機能が Basic ライセンスで使えるようになったり、複数のツールを使用していた作業が 1 つのツールでできるようになったりと、一見地味に思えますが、さらに利便性が向上しています。皆様の作業のお役に立てれば幸いです。
次回の ArcGIS Pro 2.8 新機能ブログでは、データ エンジニアリングについてご紹介します。
また、8 月 4 日 (水) には「ArcGIS Pro 2.8 新機能ハイライト ~ ArcGIS 活用ウェビナー~」を開催します。新機能についてデモンストレーションを交えてご紹介しますので、お申し込みの上、是非ご参加ください。
■関連リンク
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