2022 年 3 月 22 日 (日本時間 2022 年 3 月 23 日) に、クラウド GIS である ArcGIS Online がアップデートしました。主な機能追加・機能改善の内容をご紹介します。
目次
Map Viewer
フロー スタイル
イメージ レイヤー内のベクトル フィールドのデータに対して、方向と大きさを表す流線と波面のアニメーションで表現することができる「フロー」スタイルが追加されました。例えば、海流や風流を波や流線として表示し、線の方向で流れの方向を、流線や波面の長さ、色、速度で流れの大きさ (強さ) を表すことができます。
詳細は、後日このブログでご紹介します。
レイヤーの複製
Map Viewer でフィーチャ レイヤーを複製できるようになりました。複製元のレイヤーの設定に影響を与えることなく、同じマップ内の複数の値に基づいてスタイリング、ポップアップ、フィルタリングを設定できます。
グループ レイヤー
複数階層でグループ レイヤーを作成できるようになり、レイヤーの分類や整理が容易になりました。
編集
編集ウィンドウが強化され、ジオメトリ ガイドやスナップ オプションなどが追加されました。
カスタム編集フォームを作成する際に、ArcGIS Arcade を使用して、フィールドの値を計算する式を構築できるようになりました。フィールドに値を自動入力することで、編集者の時間を節約し、データの整合性を強化することができます。
Scene Viewer
Scene Viewer でローカル シーンにボクセル シーン レイヤーを追加できるようになりました。ボクセル レイヤーは、ArcGIS Pro でオーサリングでき、大気や海洋のデータ、地中モデル、時空間キューブなど、大規模で規則的なグリッド データを表現することができます。
ホーム ページ
まだホーム ページを更新していない、または延長を依頼していない場合、従来のホーム ページは本アップデートで自動的に新しいホーム ページに切り替わりました。組織の管理者は、新しいホーム ページを作成するのに時間が必要な場合、延長を申請して従来のホーム ページに戻すことができます。詳細は、「ArcGIS Online 新しいホーム ページへの移行のお知らせ」を参照ください。
リンク
組織のトップ ページにリンクと一緒に画像を掲載できるようになりました。アイテムを作成してグループで共有しなくても、ギャラリーのようなコンテンツをすばやく作成することができます。
ArcGIS Instant Apps
次世代の Web マッピング アプリである ArcGIS Instant Apps では、Map Viewer、Scene Viewer、コンテンツ ページ、およびマップ アイテム ページから直接、直感的でインタラクティブな Web アプリを作成できます。
本アップデートでは、これまでベータ版として提供していた、展示テンプレートがベータ版ではなくなり、正式版になりました。マップの拡大率などの設定が異なるインタラクティブなスライドを作成して、ストーリーを伝えるための連続的なプレゼンテーションを作成できます。スライドは、アプリの設定中に作成するか、マップのブックマークからインポートすることができます。
ほかにも以下のような機能が追加されました。
- 添付ファイル ビューアー: アプリの利用者が属性を編集できるようになりました。
- ポートフォリオ: 2 つの新しいレイアウトが追加され、Web ページも含めることができるようになりました。トピックや場所に関するマップ、アプリ、および Web ページを紹介する 1 つのアプリを構築する際の柔軟性がさらに向上しています。
- カウントダウン: カウントダウンやリーダーボード リストのフィーチャに効果を適用して、その他のフィーチャと区別しやすくできるようになりました。
- サイドバー: ベースマップ ギャラリーや編集中のスナップなど、新しいツールが追加されました。
- 近傍、ゾーン ルックアップ: マップと検索結果を PDF ファイルに印刷できるようになりました。
ArcGIS Dashboards
エレメントの追加時に、レイアウト上のどこに配置するかを選択できるようになりました。また、アクションの設定時に、エレメントに対して設定可能なすべてのアクションが表示されるようになり、より直感的に操作できるようになりました。
ArcGIS Dashboards Classic のサポート終了情報
2022 年 9 月に予定されている ArcGIS Online のアップデートにおいて、ArcGIS Dashboards Classic のサポートが終了となる予定です。詳細は、製品サポート ニュースをご参照ください。
ArcGIS Experience Builder
新たにルート案内と描画ウィジェットが追加されました。ルート案内では、2 箇所以上の地点の経路を計算します。描画では、地図にグラフィックスをスケッチできます。その他、リストの新しいレイアウトや、動的コンテンツ式での数値の書式設定などが追加されています。
新機能の詳細は、後日本ブログでご紹介します。
共有
ロールに「コンテンツの再割り当て」と「コンテンツの受信」が追加されました。この権限が設定されたメンバーは、組織のメンバー間でのコンテンツの受け渡しができるようになります。
アカウントと管理
メンバーのカテゴリ
部署、地域、プロジェクトなどの特徴によってメンバーを整理するための階層的なカテゴリである「メンバー カテゴリ」を定義できるようになりました。管理者は、メンバーを管理する際に、このメンバー カテゴリを使用してメンバー リストをフィルタリングすることができます。[組織] → [メンバー] タブからカテゴリの作成とメンバーの割り当てができます。
電子メールの確認
ArcGIS ログイン認証を使用している場合は、サイン イン時に電子メール アドレスの確認を求められることがあります。電子メール アドレスが有効であることを確認することで、ArcGIS Online のユーザーと管理者が、パスワードのリセットやアカウントの変更といった ArcGIS Online からの重要な情報を受け取ることができます。
組織の管理レポート
レポート ページで直接レポートを削除できるようになりました。
アイテム レポートでは、フィーチャ ストレージとファイル ストレージのサイズがメガバイト (MB) で出力されるようになりました。
その他
その他の新機能はヘルプをご参照ください。
注) バージョンアップされた内容を確実にご利用いただくために、お使いの Web ブラウザーのキャッシュ (インターネット一時ファイル) を削除してください。主な Web ブラウザーのキャッシュ削除方法については、以下のリンク先をご参照ください。