ArcGIS Field Maps の電力業界向け巡視点検業務への活用例

電力会社では電柱や電線、変圧器などの設備の巡視点検が義務付けられています。巡視点検の対象となる設備の数は多く、業務の効率化が求められます。また、電力会社の多くが既存の業務アプリケーションをスクラッチ開発により製造しており、OS のアップデートに伴う動作検証や改修が必要となるためコストが増大しています。

昨今、アプリケーション開発において注目されているノーコード/ローコードは、開発コストの削減や人為的なミスの低減による脆弱性の発生リスクの抑制、システム内製化を可能にします。

そこで本記事では、ノーコード/ローコードでのアプリケーション開発が可能なArcGIS製品による電力業界向け巡視点検業務への活用例をご紹介します。

アプリケーションの概要

マップを作成、利用、管理するポータル環境を提供するクラウドGIS(ArcGIS Online)を利用し、巡視点検結果を入力する「点検者向けアプリ」とその結果を集計、点検状況をモニタリングする「点検管理者向けアプリ」をご紹介します。

まず、データ管理者は設備のデータを構築し(ArcGIS Pro)、クラウドGIS上への共有を行い(ArcGIS Online)、調査フォームを構成します(ArcGIS Field Maps)。点検者は構成した調査フォームに点検結果の入力、写真・動画の登録を行います。その結果をもとに点検管理者は点検状況の管理や点検結果の集計を行います(ArcGIS Dashboards)。

アプリケーションの概要1

アプリケーションの特長

  • 調査項目の柔軟な設定が可能です。
  • モバイルアプリを使用し、簡単な操作で点検結果や写真・動画の登録が可能であり、業務のペーパーレス化、効率化が図れます。
  • 点検状況や点検者の位置情報をリアルタイムに反映しモニタリングすることができます。
  • 点検結果のグラフ化、リスト化により管理、分析を容易にします。

アプリケーションの特長1

ArcGIS製品による電力業界向け巡視点検業務への活用例をご紹介しました。本活用例はオンプレミス環境においても同様の活用が可能です。本記事をご覧になって本製品に興味を持たれた方はお問い合せフォームからお問い合わせください。本活用例が巡視点検業務のDX化を目指す電力業界の皆様の一助になれば幸いです。

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