ArcGIS Video Server をリリースしました!

アイキャッチ画像 (ArcGIS Enterprise)

2025 年 5 月 22 日 (日本時間 5 月 23 日) に米国でリリースされた ArcGIS Video Server について、8 月 1 日より国内でのサポートを開始いたしました。本記事では製品の概要についてご紹介します。

ArcGIS Video Server とは?

ArcGIS Video Server は ArcGIS Enterprise に新たに追加されたサーバー ロールで、地理空間参照された動画をサービスとして提供します。ドローンや定点カメラなどから収集されたビデオを ArcGIS と統合・管理することでビデオを活用した高度な分析や情報収集が可能になります。

ArcGIS Video Server の活用

ArcGIS Enterprise に ArcGIS Video Server サイトが設定されている環境では、ArcGIS Excalibur を使用して、ビデオ ファイルおよび対応するメタデータ ファイルからホスト ビデオ レイヤーを公開することができます。これにより、所有しているビデオをオンデマンド コンテンツやライブ ストリーム ビデオとして、最適化された Web ストリームで配信することが可能になります。
公開されたビデオ レイヤーは ArcGIS Excalibur、ArcGIS Pro などのクライアント アプリで使用可能です。

ArcGIS Pro の [マイ コンテンツ] 内で確認できるビデオ レイヤー

公開されたビデオ レイヤーは次のように活用いただけます。

ビデオ コンテンツの検索
ArcGIS Excalibur ではビデオの対象地域の情報をもとに、ビデオを検索することができます。

ArcGIS Excalibur によるビデオ レイヤーの検索結果

マップとビデオ プレーヤー
各クライアント アプリではビデオのセンサー位置やフレームの範囲を地図上に可視化できます。またビデオ プレーヤーでは再生・一時停止・早送りなど、ビデオの操作も可能です。

ArcGIS Excalibur によるビデオ レイヤーの再生


ビデオ レイヤーの解析ツール
ArcGIS Excalibur ではビデオ レイヤーに対し、ビデオ クリップやビデオ フレームのキャプチャが可能です。またキャプチャした画像をもとにマップ上にアノテーションを追加することで解析や記録が行えます。これらの結果は Excalibur プロジェクトとして保存でき、後から再利用することが可能です。

ArcGIS Excalibur によるビデオ レイヤーの表示・解析例

また ArcGIS Pro では Image Analyst エクステンションを使用することで Full Motion Video (FMV) 機能を通じてビデオ レイヤーを利用できます。これによりビデオ プレーヤーとマップの両方でフィーチャを表示したり、モーション イメージ ツールセットの各種ツールを使用し解析を行うことができます。

ArcGIS Pro によるビデオ レイヤーの表示・解析例

おわりに

Esri Tutorials には「はじめての ArcGIS Video Server」というチュートリアルが公開されています。こちらでは ArcGIS Excalibur を使用してビデオ レイヤーの公開から解析までの一連の操作の流れをご確認いただけます。

取得したビデオ データを ArcGIS Video Server に公開することで、ビデオを GIS データの一部として活用することができます。ビデオと地理空間データと組み合わせて、新たな分析や情報収集にお役立てください。

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