ArcGIS Instant Apps (2026 年 6 月アップデート) の新機能

アイキャッチ画像 (ArcGIS Instant Apps)

2026 年 6 月25 日 (日本時間 2026 年 6 月 26 日) に行われた ArcGIS Online のアップデートで、次世代の Web マッピング アプリである ArcGIS Instant Apps が機能強化されました。

今回のアップデートでは、「近傍」テンプレートのデザインがリニューアルされたほか、AI エージェントを利用可能な「データ エクスプローラー」テンプレート (ベータ版) が追加されるなど、いくつかの新機能と機能強化が実装されました。

本記事では、アップデートで追加された機能の内容についてご紹介いたします。

ArcGIS Instant Apps とは?

ArcGIS Instant Apps では、Map Viewer、Scene Viewer、コンテンツ ページ、マップのアイテム詳細ページからテンプレートを選ぶだけで簡単に、直感的でインタラクティブな Web アプリを作成できる Web アプリ構築アプリケーションです。

目的に応じた多数のテンプレートが用意されており、数ステップで簡単に Web アプリケーションを作成し、共有できます。

テンプレート

追加

データ エクスプローラー (ベータ版)

データ エクスプローラー (ベータ版)」テンプレートは、自然言語 GIS (NLGIS) テクノロジーを採用したベータ版のテンプレートです。AI とのチャット機能を使用して、マップ上のデータをフィルターしたり、統計を計算したりできます。複雑な操作やクエリー構築の手間なく GIS データを操作できるため、本テンプレートを使用してアプリを構築することで、GIS に不慣れな方でもマップ上のデータを探索、利用できます。

本テンプレートを利用するには、AI アシスタントが有効化されている組織のアカウントでサイン インする必要があります。ArcGIS Online 組織サイトで AI アシスタント機能を有効化する方法についてはヘルプ「AI の構成」をご参照ください。

本テンプレートを使用してアプリを作成するには、AI がマップ上のデータを正しく解釈できるようにするための事前準備が必要です。まず、事前にマップ上のレイヤーのメタデータ (レイヤー名やフィールド情報など) を整備します。その後、アプリの構築時に [データ エクスプローラー] タブから [埋め込みの生成] を実行します。これにより、AI データを読み取れるようになり、チャット ベースのデータ探索が可能になります。

メタデータの整備、編集についてはブログ記事「AI 時代の GIS データ設計: メタデータが “答え” を決める」をご参照ください。

組織内のアプリの利用者は、チャットを通じてデータを探索できます。データのフィルタリングや統計の算出に加え、レイヤー効果の適用などを使用したマップのスタイリングも可能で、GIS データを直感的に操作できます。

なお、ベータ版の間は Esri 製品サポート サービス開発者サポート サービスはご利用いただけません。あらかじめご了承ください。また、ArcGIS における AI の信頼性については「ArcGIS での信頼性の高い AI」ページ、ならびに「ArcGIS 製品で AI 関連の機能を使う前に知っておきたいこと」をご参照ください。

更新・機能拡張

レポーター

レポーター」テンプレートでは、ユーザーがスマート フォームを使用して、特定のエリアに関する問題や観測結果を送信するアプリを構築できます。

今回のアップデートで、AI アシスタントを活用した機能が追加され、レポート フォーム内で AI テキスト抽出 (ベータ版) が利用可能になりました。アプリの作成者は、[高速] モードをオフにして、[レポーター] → [AI テキスト抽出] から設定が行えます。AI への指示は文章で行うことができ、AI や IT に不慣れな方でも簡単に設定可能です。

レポートの作成時には、冒頭に文章を入力するだけで、AI が内容を解析し各項目に自動入力します。これにより、効率的なデータ収集が可能になります。

AI テキスト抽出機能を利用するには、AI アシスタント機能が有効化された組織のアカウントでサイン インする必要があります。

近傍

近傍」テンプレートでは、任意の地点の周辺やマップ範囲内のポイントの情報を検索・表示できます。

今回のアップデートでは、マップを重視した最新のデザインに刷新され、よりモダンで直感的なアプリを構築できるようになりました。例えば、距離や範囲を検索するバーがパネルから独立して配置されたことで、より広いスペースにマップを表示でき、検索とマップ操作をスムーズに行えるようになっています。

また、パネル オプションでは、3 つの [結果の表示] オプションから選択できるようになりました。アプリの用途に応じて結果の表示方法を変更でき、より見やすく使いやすいアプリを構築できます。

さらに、モバイル向けの設定も強化されています。[位置の管理] で起動時に開くツールを設定している場合、モバイル端末ではツールバーを初期状態で表示するかどうかを選択できるようになりました。

マネージャー

マネージャー」テンプレートでは、複数のマップやレイヤーのデータをレビュー・編集できます。

今回のアップデートでは、フィーチャのコピー & ペースト機能と複数フィーチャの一括作成機能が追加されました。コピー & ペーストでは、同一レイヤー内やマップ上の他のレイヤーにフィーチャを複製でき、データ管理を効率化できます。

フィーチャの一括作成機能では、複数のフィーチャをまとめて作成でき、データの作業効率が向上します。

比較

比較」テンプレートでは、複数のマップとシーンを並べて表示し、比較できます。今回のアップデートで、5 つ以上のマップまたはシーンを利用できるようになりました。

画面上には最大 4 つまで同時に表示でき、それ以上のマップやシーンはヘッダーのドロップダウン メニューから切り替えて参照できます。

リタイア

カテゴリー ギャラリー

今回のアップデートをもって「カテゴリー ギャラリー」テンプレートがリタイアとなりました。作成済みの既存のアプリは引き続き動作し、設定を変更することも可能ですが、新しいアプリを作成する際には、カテゴリー ギャラリー テンプレートを選択できません。

なお、前回のアップデートで、代替となる「ギャラリー」テンプレートが追加されています。今後アプリを作成する場合はこちらをご利用ください。

全般的な機能強化

アプリのヘッダー更新

ほとんどのテンプレートで、アプリのヘッダーにサブタイトルを追加できるようになりました。サブタイトルは、アプリのタイトルの横または下に表示でき、アプリの内容をより分かりやすく伝えることができます。


また、ヘッダーを [中央揃え] で表示できるようになりました。タイトルやロゴの配置をカスタマイズできるようになり、アプリのデザインをより柔軟に調整できます。


ArcGIS Instant Apps の新機能の詳細は米国 Esri 社のブログ (英語) またはヘルプ (英語) をご参照ください。

関連資料

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