ArcGIS Online は、かんたんで便利な GIS 機能を提供しており、ブラウザ上のマップで分析ができ、分析した内容をプレゼンテーション機能やストーリー マップを使ってわかりやすく伝えることができます。今回は、Web 上で簡単なマーケティング分析をして、プレゼンテーションを作成しました!→ クリック
本記事ではこちらのマップの作成方法についてご紹介いたします。
このデータは、今年の秋に北海道、中部、関西、九州地域で開催予定の “GIS コミュニティフォーラム” の体験セミナーでもハンズオンで利用します!こちらも奮ってご参加ください!
Step1 自社店舗のポイント レイヤから商圏レイヤを作成する
シナリオ:あなたは某ホームセンターの社長だとします。自社店舗の市場シェアを拡大するため、競合店舗と自社店舗の商圏を分析することになりました。今回分析する商圏は、それぞれの店舗の位置から車で 30 分以内に移動できる距離とします。ArcGIS Online でこのような分析をしてみましょう!
1. ArcGIS Online の組織アカウントでマップ ビューアを開き、自社店舗のポイント レイヤを追加した Web マップを、名前を付けて保存します。自社店舗レイヤの右にある矢印をクリック → [解析の実行] をクリックします。(ポイント レイヤの追加方法についてはこちらのチュートリアルを参考にしてください!)
2. [近接エリアの分析] → [到達圏レイヤの作成] をクリックします。(右の [i ボタン] のクリックで各分析の説明を表示できます。)
3. [測定方法] で [運転時間] を選択し、時間を “30” と入力 → [結果レイヤの名前] を “DriveArea30min” など半角英数字で入力 → [現在のマップ表示範囲を使用] のチェックを外す(今回は全てのポイントについて分析をしたいのでチェックを外しています。マップ表示している地点だけで良い場合は、チェックを入れた状態で実行してください。) → [分析の実行] をクリックします。
※結果レイヤ名が日本語の場合、エラーが起こる場合があります。その場合は、結果レイヤ名を英語名で入力して分析を実行しましょう。分析実行後に、結果レイヤ名を変更することで英語で出力したレイヤを日本語のレイヤ名に変えて表示できます。レイヤの右にある下矢印 → [名前の変更] で “自社店舗から車で 30 分エリア” などレイヤの名前を変更してください。
※ [クレジットの表示] をクリックすると、解析実行前に消費クレジットを確認できます。
[到達圏レイヤの作成] では、1 個の到達圏 = 0.5 クレジット消費します。
4. 競合店舗のポイント レイヤも Web マップに追加し、同様の手順で自社店舗と同じ条件の商圏を作成します。
5. 自社店舗のポイント レイヤから作成した到達圏レイヤの右にある矢印をクリック → [解析の実行] をクリックします。[データの管理] → [オーバーレイ] をクリックします。
6. [オーバーレイ レイヤの選択] で競合店舗のポイント レイヤから作成した到達圏レイヤを選択 → [オーバーレイ方法の選択] で [インターセクト] を選択します。 [結果レイヤの名前] を “Intersect of StoreArea” など半角英数字で入力 → [現在のマップ表示範囲を使用] のチェックを外す → [分析の実行] をクリックします。[オーバーレイ] (空間解析の実行)では、1000 フィーチャの処理 = 1 クレジット消費します。
7. 自社店舗と競合店舗の商圏が重複する範囲が抽出できました。このレイヤの右にある矢印 → [シンボルの変更] でレイヤを見やすい色に変更して、マップを保存しましょう。
Step2 分析結果のプレゼンテーションを作成する
シナリオ:次の経営会議であなたはマーケティング分析の結果を発表します。 ArcGIS Online のプレゼンテーション機能を使って、マップのプレゼンテーションをかんたんに作成しましょう!
1. プレゼンテーションで利用するレイヤをマップに保存し、右上の [プレゼンテーションの作成] をクリックします。
2. プレゼンテーション作成モードに切り替わります。[追加] ボタンをクリック → [スライドのプロパティ] でタイトル、表示範囲、表示レイヤ、背景地図(ベースマップ)、ポップアップの設定を行います。設定を行ったら、[保存] をクリックしてプレゼンテーションを保存します。次のスライドを作成するには、[追加] を再度クリックします。
3. [スライド リスト] をクリックするとスライド一覧から選択したスライドの修正を行うことができます。
4. [オプション] をクリックして、スライドのページを切り替える時間間隔を設定できます。設定を行ったら、[再生] ボタンを押すと、プレゼンテーションをプレビューできます。
5. 作成したプレゼンテーションは、[マイ コンテンツ] で、 Web マップの右にある矢印 → [プレゼンテーションを開く] をクリックして再生することができます。
今回よりも高度なビジネス分析は、Esri Business Analyst を使って実現できます。既にビジネス分野では様々なところで GIS が活用されています。(参考事例はこちら)皆様も、ArcGIS Online を使って商圏分析とプレゼンテーションを作成し、売上を伸ばすための判断材料や資料にしてみてはいかがでしょうか。
■関連リンク
・ArcGIS Online 製品ページ
・ArcGIS Online ヘルプ – プレゼンテーションの作成
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