ArcGIS 10.3 for Desktop より登場した新しいアプリケーションである 「ArcGIS Pro」、皆さん使っていますか? ArcGIS Pro では標準 3D 表示対応なので、地形や街の景観を 3 次元で表示することができます。そしてさらに ArcGIS Pro では付属しているサンプル 3D シンボルを使うことでさらにリアルな景観表示を行うことができます。今回は、ArcGIS Pro の機能の一つ、「プロシージャル シンボル」をご紹介します。
プロシージャル シンボルとは…
Esri CityEngine という都市モデリングソフトで作成したモデル作成のルール パッケージ ファイル(これをルールパッケージ と呼び、*.rpk という拡張子を持っています)を ArcGIS Pro でシンボルとして利用したものをプロシージャル シンボルと呼びます。
さて、プロシージャル シンボルは CityEngine で作成したルール パッケージが必要になりますが、CityEngine をお持ちでない方、プロシージャル シンボルがどんなものか使ってみたいという方のためにいくつか建物のサンプルが提供されていますので、実際に使ってみましょう。
【用意するもの】
・建物のポリゴン データ
※建物でなくても、ポリゴン データであれば何でも構いません。
【手順】
1.ArcGIS Pro を起動し、プロジェクトを作成します。
2.[挿入] タブ → [新しいマップ] → [新しいシーン] を選択します。ここで言うシーンとは 3D のマップのことです。プロシージャル シンボルはシーンでのみ利用することができます。
3. [挿入] タブ → [スタイルの追加] → [システム スタイルの追加] を選択します。
4. すべてのシステム スタイルの項目から [3D] を展開し、[プロシージャル シンボル] チェックボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
5. [マップ] タブの [データの追加] から建物のポリゴン データを追加します。
6. 追加された建物レイヤーを [3D レイヤー] の下にドラッグします。
7. 建物ポリゴンのシンボルをクリックします。
8. シンボル ウィンドウでシンボルをクリックします。
9. [ギャラリー] タブのリストの一番下までスクロール ダウンします。
10. [プロシージャル シンボル] の項目があるので、任意のシンボルをクリックします。ここでは [国際建物] を選択します。
11. 最後に [適用] をクリックすると、建物ポリゴンにプロシージャル シンボルが適用されます。
※プロシージャル シンボルには、CityEngine で設定したパラメーターを制御することができます。例えば、Building Type を [Office] から [Highrise] に変更すると、建物の様式が変わります。
※建物ポリゴンのデータに高さの属性情報が入ったフィールドがある場合は、International Building の [Total Height] の数値ボックスの横にあるドラムのアイコンをクリックし、フィールドを選択します。
さて、今回は ArcGIS Pro に付属しているサンプルを使ってプロシージャル シンボルの表現を行いました。次回は、一般に共有されているルール パッケージ サンプルからプロシージャル シンボルに適用する方法をご紹介します!