前回の「基礎編」では「ベクター タイルとは何か？」、「どういったメリットがあるのか」に焦点をあててご紹介しました。今回はベクター タイルを作成する方法、また ArcGIS Online に共有して利用する方法をご紹介します。
ベクター タイルの作成は ArcGIS Pro の [ベクター タイル パッケージの作成] ツールを使います。
まずはこのツールの実行に使用するマップの作成から始めましょう。
ArcGIS Pro を使ってマップを作成
まずは、ベクター タイルの作成に使用するマップの準備をしましょう。
新しく空のプロジェクトを作成し、[新しいマップ] からマップを追加します。
マップが追加できたら、[マップ プロパティ] の [メタデータ] より、マップのタイトル、タグ、サマリー、説明を追加しましょう。
最後にデフォルトでマップに追加されている「地形図」のベースマップを削除して準備完了です。
※ArcGIS Online のベースマップのようなラスター形式のデータをベクター タイルに含めることはできません。
ここまでできたら、空のマップにレイヤーを追加し、ベクター タイルとして作成したいマップを作りましょう。
マップを作成する際の注意点は下記ヘルプをご参考ください。
ベクター タイル パッケージの作成
ベクター タイルにするマップが完成したら [ベクター タイル パッケージの作成] ツールを使って、ベクター タイル パッケージを作成します。
ツールを実行する際のパラメーターは以下のように設定しておきましょう。
準備ができたら、ウィンドウ下部の [実行] をクリックして、ツールを実行しましょう。
ツールの実行に成功すると、指定したディレクトリにベクター タイル パッケージ（拡張子：.vtpk）が作成されます。
ベクター タイル パッケージの共有
最後に、作成したパッケージを ArcGIS Online に共有してタイルの出来上がりを確認してみましょう。
共有する方法は ArcGIS Pro の [パッケージの共有] ツールを使うか、直接パッケージをアップロードする方法があります。今回はパッケージをそのままアップロードする方法でパッケージを共有します。
まずはパッケージをアップロードしたいユーザーで ArcGIS Online にサイン インしましょう。
サイン インできたら [マイ コンテンツ] ページで [アイテムの追加] → [コンピューター上] を選択してパッケージをアップロードします。その際、[このファイルをホスト レイヤーとして公開します] のチェック ボックスがオンになっていることを確認してください。
ベクター タイル パッケージがホスト レイヤーとして公開されたら、マップ ビューアーに追加して確認してみましょう。
いかがでしたでしょうか。
実際に試していただくと、タイルの作成からサービスの公開まで数分で終わってしまうような作業だったと思います。
今回はご紹介しませんでしたが、レイヤーをコピーすることでスタイルも変更できるようになるので、より汎用的なタイルとして使っていくことができるのもベクター タイルの魅力です。
より手軽に使えるようになった「タイル」であるベクター タイル、ぜひみなさんお試しください。
■関連リンク
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