Python 2.x 系のサポート終了に伴う ArcGIS 製品への影響について

Python 2 のサポート終了- 2020 年 1 月 1 日

Python Software Foundation(PSF)が、Python 2.x の終了日を 2020 年 1 月 1 日に延長すると発表してから約 5 年、最後の 2.x 系のバージョンである Python 2.7 はまもなくサポート終了(EOL)となり、PSF ではサポートされなくなります。

今回の記事では、PSF の Python 2 のサポート終了に伴い、Esri 製品に関してよくあるご質問についてまとめたものをご紹介します。

注意事項: すべての Python 2.7 のコードは、ArcGIS 製品で引き続き動作します。また、Esri は ArcMap、ArcCatalog、ArcMap エクステンション(ArcGIS 3D Analyst エクステンションの一部である ArcScene および ArcGlobe を含む)、ArcGIS Engine、および ArcGIS Server では引き続き Python 2.7 をサポートします。

以下は、Q&A の詳細な情報です。

FAQ

Q:Python 2.7 サポートの終了により影響を受ける Esri ソフトウェアおよびアプリケーションは何ですか?

A:次のソフトウェアとアプリケーションの Python ライブラリと ArcPy サイトパッケージに影響します。

  • ArcMap
  • ArcCatalog
  • ArcMap エクステンション(ArcGIS 3D Analyst の ArcScene および ArcGlobe を含む)
  • ArcGIS Engine
  • ArcGIS Server

Q:ArcMap を Python のサポートされているバージョン(Python 3.x など)に移行する計画はありますか?

A:いいえ。ただし、ArcGIS 10.8 リリースでは、利用可能な最新の Python 2.7.x ライブラリ(現在 2.7.16)にアップグレードしています。また、2.7.17 ライブラリが利用可能になったときに、ArcMap を最新のものにアップグレードする計画もあります。

Q:ArcGIS API for Python に影響しますか?

A:いいえ。ArcGIS API for Python は Python 3.x ライブラリを使用しており、Python 2.7 サポート終了による影響を受けません。

Q:ArcGIS Pro に影響しますか?

A:いいえ。ArcGIS Pro は Python 3.x ライブラリを使用しており、Python 2.7 サポート終了による影響を受けません。

Q:ArcGIS Enterprise に影響しますか?

A:はい。ArcGIS Enterprise は、ArcGIS Server の部分で影響があります。ArcGIS Server には、Python 2.7 とPython 3.x の両方が含まれています。なお、Python 2.7 のコードは引き続き動作します。

Q:Esri は Python 2.7 をいつまでサポートしますか?

A:Esri は 関連する製品ライフ サイクルに従って Python 2.7 を 引き続きサポートします。

Q:Esri は ArcMap、ArcGIS Engine、または ArcGIS Server を使用しているお客様にどのような移行を推奨しますか?

A:ArcMap、ArcCatalog、ArcMap エクステンションのお客様:

  • ArcMap のワークフローと Python コードを ArcGIS Pro へ移行することを推奨します。

A:ArcGIS Engine のお客様:

  • ArcGIS Pro SDK または ArcGIS Runtime SDK 向けに、ArcGIS Engine アプリケーションの書き換えを推奨します。

A:ArcGIS Server のお客様:

  • Python 3.x(およびサービス公開用の ArcGIS Pro)への移行を推奨します。

その他

ESRIジャパンでは、2019 年 10 月 20 日の GIS 学会 ハンズオンセッションで使用しました、「ArcGIS Pro:Python を使って作業の効率化を図ろう!」の資料および Python 3.x のコードを公開しております。

また、本ブログでもお伝えしましたが、2019 年 12 月 12 日より「ArcGIS Pro: Python スクリプト入門」コースとして、Python 3.x に対応したトレーニングコースに変更になっております(次回の開催は 2020 年 3 月 23 日 ~ 24 日)。

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