ArcGIS API for JavaScript の最新バージョン 4.14 およびバージョン 3.31 の国内サポートを開始しました。以下では、バージョン 4.14 の主な新機能・機能拡張をご紹介します。
■バージョン 4.14
クラスタリング(ベータ)
2Dマップ上にあるフィーチャ レイヤー、GeoJSONレイヤー、CSVレイヤーでクラスタリングをサポートしました。フィーチャの数に基づいてシンボルのサイズを調整したり、フィーチャの特定の属性値を基にシンボル スタイルを設定したりすることができます。また、クラスターの概要情報(集約されたフィーチャ数など)を表示するようにポップアップを構成することもできます。
観測所のポイントをクラスタリング表示(左:全てのポイントを表示、右:クラスタリング表示)
クラスタリング機能は、バージョン 3.x では最大 50,000 フィーチャの上限がありましたが、バージョン 4.x では上限なくクラスタリング表示できるようになったり、クライアント側でフィーチャのフィルターを実行すると自動的にクラスターも再計算・描画(サンプル アプリケーション)されるようになったりと、バージョン 3.x から機能が拡張されています。
Web マップの保存
エンドユーザーがアプリで現在表示しているマップを ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise(Portal for ArcGIS)に保存できる機能が追加されました。アプリ上で新しいマップを作成するか既存の Web マップを更新して数行のコードで保存できます。
左:実装コード、保存したマップのアイテムページ
日光ウィジェットと見通し線解析ウィジェット
3D マップで使える新しいウィジェットが2つ追加されました。
日付と時刻をインタラクティブに変更し、太陽の位置や明るさ、マップ上の 3D オブジェクトによって投影される影の変化を表現することができます。1 日または 1 年を通したアニメーション表現もできます。
3D マップ上に設定した 2 地点間の直線の可視性を解析できます。例えば、このウィジェットを使用すると、建設予定の建物がもたらす周辺建物の景観などの影響を評価できます。
パフォーマンスの改善
- 描画されるポリゴンの頂点数を減らすことにより、GPU のパフォーマンスが大幅に向上しました
- ベクター タイルをレンダリングする際に生成される WebGL の呼び出しが 20 ~ 25 %、JavaScript の呼び出しが大幅に減少したため、よりスムーズに操作できるようになりました
- クライアント サイドのジオメトリの最適化:View や GraphicsLayer に追加されたグラフィック、または FeatureLayer.source に追加されたフィーチャ コレクションは、API でジオメトリが単純化されないため、グラフィックのレンダリングが高速になりました。(開発者は必要に応じて、ポリゴン ジオメトリがレイヤーに追加される前に、geometryEngine.simplify() を使用してジオメトリが正しく表示されるかを確認できます)
その他の機能追加・拡張の詳細については、以下の新機能ページも併せてご覧ください。
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト:
米国 Esri 社 Web サイト: