2021 年 6 月 30 日に行われた ArcGIS Online のアップデートで、次世代の Web マッピング アプリである ArcGIS Instant Apps が機能強化されました。
本記事では、追加された新機能についてご紹介します。
ArcGIS Instant Apps とは?
ArcGIS Instant Apps とは、ArcGIS Online の構成可能なアプリのうち、次世代の Web マッピング アプリで、マップにテンプレートを適用するだけで、直感的なアプリをコーディング不要で簡単に作成することができます。
アプリの構成は 2 つのモードから行うことができます。高速セットアップ モードを使えば、Web マップから数ステップで素早く簡単にアプリを作成することができます。詳細な設定を行いたい場合は、完全セットアップ モードに切り替えて追加のツールや設定を行うこともできます。
アプリの作成
これまで、Instant Apps は Map Viewer の [アプリの作成] → [Instant Apps] から作成することができましたが、新たに ArcGIS Online の [コンテンツ] ページの [アプリの作成] ランチャーと、Web マップのアイテム詳細ページからアプリを作成できるようになりました。
また、Instant Apps ギャラリー ページに [マイ アプリ] タブが追加され、作成したアプリを管理できるようになりました。
カウントダウン (ベータ版)
新しいテンプレート「カウントダウン (ベータ版)」では、マップ内のデータの指定したフィールドの値を使用してランキング形式で表示し、対話的に操作できるアプリを作成できます。
令和2年国勢調査 人口速報集計 (総務省統計局) をESRIジャパン株式会社が加工: データのダウンロード
また、閲覧者はある順位のフィーチャの属性を固定表示して、他のフィーチャと比較することができます。
近傍
マップ上で指定した範囲に含まれるポイントを検索できるテンプレートです。今回のアップデートでは、特定の場所からのバッファー距離だけではなく、マップに範囲を使用してフィーチャを検索できるようになりました。
例えば、現在地から最も近い避難場所を確認し、その場所までのルートを確認することができるアプリを構築することができます。
データ: 指定緊急避難場所・指定避難所・広域避難場所に関する情報、千葉市、クリエイティブ・コ
また、ArcGIS Instant Apps はスマートフォンなどのモバイル デバイスに適したレイアウトも準備されています。
ポートフォリオ
さまざまなタイプの ArcGIS Online コンテンツを 1 箇所にまとめて表示できる「ポートフォリオ」テンプレートがベータ版から正式版になりました。
また、作成者がマップやシーンの表示範囲を定義できるようになり、新たに ArcGIS Hub サイト、Survey123 フォーム、ArcGIS Insights ページ、画像と PDF ドキュメント、YouTube などのビデオ URL も追加できるようになりました。
そのほかにも、ミニマリスト (Minimalist)、近傍、ポートフォリオ テンプレートでは、アプリ起動時にカバー ページを追加できるようになりました。
簡単数ステップで、直感的でインタラクティブな Web マッピング アプリを作成できる ArcGIS Instant Apps をぜひお試しください。
■関連リンク
・ArcGIS Instant Apps の新機能 (英語)