ArcGIS Business Analyst (以下、BA) の新しい商圏レポートである「インフォグラフィックス」で利用できるテンプレートを集めたインフォグラフィックス テンプレート集に新たに地価公示プロファイルを追加しました!
ArcGIS Living Atlas of the World 上で無償公開されている最新版の地価公示データを基に構築したテンプレートであり、任意のエリアの平均公示価格やその経年変化をグラフィカルに確認することができます。BA 製品の保守有効ユーザーは、テンプレートの利用申し込みを行うことで各種製品で利用できるようになりますので、是非お申し込みください。
川崎駅周辺で地価公示プロファイルを実行した例
地価公示データのインフォグラフィックスへの組み込み
地価公示プロファイルをどのように構築したのか概要を紹介します。なお、インフォグラフィックスのカスタマイズやカスタムデータの設定には、BA Web App Advanced が必要になります。
1. インフォグラフィックスに近傍エレメントを追加
BA Web App Advanced で利用可能な「インフォグラフィックスの作成」を用いて、インフォグラフィックスのカスタマイズを行います。本テンプレートの場合、商圏内に含まれるポイント データをリストアップするために [近傍] エレメントを使用しました。
近傍エレメントを追加することで、ArcGIS Online 上の各種ポイント データを表形式で表示したり、合計値や平均値などを追加したりすることができます。また、抽出したポイントをマップ上に追加して、マップと表を連動させて確認することもできます。
下図は [近傍] エレメントを利用して、赤枠の範囲のテンプレートを構築しています。
2. カスタム データの設定
[近傍] エレメントでは、表形式やインフォグラフィックス形式で結果を表現することができますが、チャート形式で表すことはできません。チャート形式で表現するには、BA Web App Advanced で利用可能な「カスタム データの設定」を用いて、GIS データを独自の集計サービスに加工する必要があります。今回はポイント データを基に公示価格の平均値を集計するサービスを構築しましたが、同様にポリゴン データを基に独自の集計サービスを構築することも可能です。
※平均値だけでなく、合計値を面積按分で集計するサービス構築も可能です。
3. インフォグラフィックスに経年変化チャートを追加
平均公示価格の経年変化を表現するチャートを追加するために、インフォグラフィックスに [チャート] エレメントを追加して設定を行います。チャートに表示するデータは、さまざまなカテゴリーから必要な変数を選択し、ドラッグ&ドロップで簡単に設定することができます。
[チャート] エレメントを利用して、テンプレートの青枠範囲を構築しています。
上記のように、インフォグラフィックスはさまざまなデータを柔軟に組み込んで、さまざまな表現で結果をビジュアライズすることができます。また、自社独自のデータやデータベンダーから購入したデータも同様に組み込むことができます。
このような手順でカスタマイズした各種テンプレートをインフォグラフィックス テンプレート集にサンプルとして公開しています。BA 製品の保守有効ユーザーは、テンプレート利用申し込みページから申し込んでいただくことで、各種製品で利用できるようになります。また、BA Web App Advanced ライセンスをお持ちの方は、それらのテンプレートを基に追加のカスタマイズを行うことも可能です。
今後もインフォグラフィックスのテンプレートを増やしてまいりますので、どうぞご期待ください。
■関連リンク
・商圏分析・エリアマーケティング特化型GISソフト| Buiness Analyst | ESRIジャパン (esrij.com)
・インフォグラフィックス テンプレート集 | ArcGIS Business Analyst | ESRIジャパン (esrij.com)
・地価公示データを活用した地域傾向の把握 | 企業様向けGISソリューション | ESRIジャパン (esrij.com)
・インフォグラフィックス | 企業様向けGISソリューション | ESRIジャパン (esrij.com)