ArcGIS Pro 2.9 新機能: アニメーション シンボルと集約

高機能デスクトップ GIS である ArcGIS Pro 2.9 が 2022 年 1 月 11 日※にリリースされました。ArcGIS Pro 2.9 では、多くの新しい機能の追加や機能改善が行われました。今回は、アニメーション シンボルとポイント データの集約表示による新しいシンボル機能についてご紹介します。

アニメーション シンボル

ArcGIS Pro 2.9 より、2D と 3D のアニメーション シンボル機能が追加されました。マップやシーン内の静的なデータに対して、モーションを加えることが可能となります。

アニメーション GIF (*.gif) や glTF (*.gltf) または glb (*.glb) ファイルから、独自のアニメーション シンボルを作成し、設定することもできますが、今回はすぐに使用可能なシステム スタイルからのアニメーション シンボルについてご紹介します。

 

2D アニメーション シンボル

[挿入] タブにある [追加] → [システム スタイルの追加] を順にクリックして、2D の [アニメーション] システム スタイルにチェックをいれることで、[シンボルの書式設定] ウィンドウから 2D アニメーション シンボルが選択できるようになります。主に天候に関するものから、矢印や点滅警告記号などが利用できるようなっています。

 

3D アニメーション シンボル

上記と同じ手順で、[システム スタイルの追加] をクリックした後、3D の [3D アニメーション] システム スタイルにチェックを入れることで、[シンボルの書式設定] ウィンドウ上に 3D アニメーション シンボルが追加されます。天候に関するものから、植物、風力タービン、風車などが利用できるようになっています。[シンボルの書式設定] ウィンドウの [プロパティ] では、アニメーションの逆再生や速度調整なども可能となっています。

 

ポイント データの集約表示

フィーチャ クラスタリング

フィーチャ クラスタリングとは、2 つ以上のポイント フィーチャを、クラスター (データの塊) として集約します。縮尺および範囲を変更することによって、ポイント フィーチャをダイナミックに集約することが可能で、クラスターに含まれるフィーチャの数が増えれば、それに比例してクラスターのシンボル サイズや形状も大きくなるという仕組みです。

無数に配置されたポイントで構成されているシンボルを単純化できるため、視覚化しにくいデータ内のパターンを表示する際に有効な手段となります。たとえば、ジオコーディングされた学校の住所を含むレイヤーをクラスタリングすることで、学校の特定の住所を視覚化することなく、多くの学校が存在する地域を表示することができます。

[フィーチャ レイヤー] にある [表示設定] タブの [描画] グループで、[集約] のドロップダウン メニューから、[クラスタリング] を選択することで、クラスタリングを行うことができます。[クラスタリング] タブからは、シンボル表示の変更から、縮尺の閾値やクラスタリング半径などの調整も行うことが可能です。

学校のポイントを比例シンボルでクラスタリングした例

この他にも ArcGIS Pro 2.9 では新しい機能の追加や既存機能の改善がされています。その他の新機能についての詳細は、Web ヘルプをご参照ください。

ソフトウェアのダウンロード

ArcGIS Pro のダウンロードは My Esri サイトから行ってください。

ArcGIS Pro をお持ちでない場合は、トライアル版で 21 日間お試しいただけます。是非お申し込みください。

セミナーのご案内

2 月 25 日 (金) には新機能についてデモンストレーションを交えてご紹介する 「ArcGIS Pro 2.9 新機能ハイライト」ウェビナーを開催します。過去の関連ウェビナーを視聴できる特典もございますので、お申込みの上ぜひご参加ください。

※ 米国時間 1 月 11 日です。日本時間では 1 月 12 日にリリースされました。

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