Web AppBuilder for ArcGIS(Developer Edition)の最新バージョン 2.8 を 6 月 13 日にリリースしました。今回のバージョンでは、2018 年 4 月に行われた ArcGIS Online 版のアップデートと同様の機能追加・向上が行われています。
本記事では、バージョン 2.8 における新機能、機能拡張の一部をご紹介します。
目次
新しいウィジェットの追加
インデックス格子線ウィジェット
インデックス格子線ウィジェットは、マップ上に格子線を描画します。格子線は、任意のエリアまたはポイントをもとに定義され、描画する範囲や、あらかじめ定義した MGRS グリッド(UTM グリッド)などの参照系、ポイントからの時間と速度に基づいて作成されます。格子線を使用することで、住所により場所を特定することが困難な地点でも、格子線の番号を参照することで特定できます。さらに、作成した格子線はポータル サイトへアイテムとして公開し、ユーザー間で共有可能です。
距離と方向ウィジェット
マップに線分、円、楕円、リングを描画する距離と方向ウィジェットが追加されました。インタラクティブな操作で直接マップにグラフィックを描画できるほか、任意の地点からの距離や角度、速度を計算して作成したグラフィックを表示することが可能です。
計測ウィジェット(3D)
計測ウィジェットが 3D アプリに追加され、3D 地図でも 2 地点間の距離を計測することができるようになりました。本ウィジェットを使用することで、建物やタワーなどの高さや、計測地点からの距離を測定することが可能です。
既存ウィジェットの機能拡張
選択ウィジェット
選択ウィジェットは、選択したフィーチャに対してエクスポートや保存、編集などのさまざまなアクションを行えます。本バージョンでは、なげなわによるフィーチャの選択が可能になり、より直感的にフィーチャを選択できるようになりました。
スマート エディター ウィジェット
さまざまなオプションを設定することでユーザーによる編集を制御することができるスマート エディター ウィジェットは、関連テーブルおよびレイヤーの編集に対応したほか、新規フィーチャへ交点・住所・座標・プリセットの値を自動で入力する「データの属性アクション」機能が追加されました。
・交点:新規フィーチャと交差するレイヤーと同じ属性値を自動で入力
・住所:ロケーター サービスのデータに基づき、住所を自動で入力
・座標:座標を自動で入力
・プリセット:設定した初期値を自動で入力
属性アクション機能を使用することにより、新規フィーチャを作成した際の属性値入力の手間を大幅に削減することができます。下の画像は、属性アクションとして住所を設定した例です。
パブリック通知ウィジェット
土地の所有者データをもとに、選択したエリアに含まれる所有者の郵送ラベルを作成するパブリック通知ウィジェットは、Arcade 式が含まれる宛名ラベル ポップアップの印刷に対応しました。また、検索ソースをマップ上で選択するオプションが追加され、より簡単に検索ソースに含まれるフィーチャから、宛名ラベルを作成することができるようになりました。
その他の更新情報や新機能については、ArcGIS for Developers の Web AppBuilder for ArcGIS (Developer Edition) 新機能(英語ページ)をご参照ください。
※ベータ版は試用を目的とした公開であり、正式なリリースではありませんので、機能あるいはパフォーマンスについての保証はされておりません。
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト
・Web AppBuilder for ArcGIS (Developer Edition)
Esri 社(米国)Web サイト
・Web AppBuilder for ArcGIS (Developer Edition)