2019 年 4 月 5 日付で ArcGIS API for Python の最新バージョン 1.6.0 の国内サポートを開始しました。以下では、本バージョンにおける新機能、機能拡張を中心にご紹介します。
バージョン 1.6.0 のアップデート内容
ポイントクラスターの検索
ポイントの集まり (クラスター) を色分けして、ポイントの分散傾向を表示する [ポイント クラスターの検索] を、arcgis.features.analysis.find_point_clusters() メソッドから利用できるようになりました。クラスターに含まれないポイントはノイズに分類されます。
[ポイントクラスターの検索] によるポイントのクラスタリング
Webhook をサポートするクラスの追加
特定のイベントが発生した際に自動的に通知などを送ることができる Webhook をサポートするクラス (arcgis.gis.admin.WebhookManager / arcgis.gis.admin.Webhook) が追加されました。 ポータル上のアイテム、ユーザー、グループなどに予め設定したイベントが発生すると、指定した URL にリクエストが送信されます。
Webhook は Microsoft Flow、IFTTT、Zapier のようなサービスと組み合わせることで、ポータル上でイベントが発生した場合に自動的にポータルの管理者にメールが送信されるようにするなど、別のアクションへつなげることが可能です。メールの自動送信などのシンプルなもの以外の例としては、2019 年 3 月に米国で開催されたEsri Developer Summit で、Webhook を活用してアイテムにメタデータを追加する処理を自動化するデモ (英語) が披露されています。
* ArcGIS Enterprie 10.7※1 以上が必要です。
ディープ ラーニングをサポートするモジュールの追加
外部のディープラーニング用フレームワークを用いて画像分類や 物体検知を行うためのモジュール (arcgis.learn) が追加されました。学習用データの作成、ディープ ラーニング モデルの作成、適用等が可能です。
Single Shot Detector による物体検知
* TensorFlow や PyTorch などの外部のディープ ラーニング用フレームワークのインストールが必要です※2。
* 一部の機能は、ArcGIS Enterprise 及び ArcGIS Image Server (どちらも Ver. 10.7※1 以上) 並びに Raster Analytics※3 の機能が必要です。
その他の新機能など
- [フォーカル統計]、[リージョン グループ]、[パスの距離] など、複数のラスター関数及びグローバル ラスター関数が追加されました。
* 一部の機能は Raster Analytics※3 の機能が必要です。 - アイテムの依存関係を示すプロパティが追加されました。
- ArcGIS GeoAnalytics Server※3 に係る複数の機能が追加されました。
その他の機能拡張/不具合修正情報
その他の新機能や機能拡張、既知の制限事項等の詳細は、「リリース ノート」(英語)をご参照ください。
※1:今後国内サポートを予定しています。
※2:各ディープ ラーニング用フレームワークの詳細はそれぞれの Web サイトをご参照ください。
※3:現在のところ国内サポート時期は未定です。
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト:
Esri 社 Web サイト: