追記:ゲームエンジン用の SDK である ArcGIS Maps SDK for Unity 及び ArcGIS Maps SDK for Unreal Engine が正式リリースされました。詳細はこちらの記事をご覧ください。
いつも ArcGISブログをご愛読いただき誠にありがとうございます。本記事が ArcGISブログの 2020 年最後の記事です。
今年の出来事といえば新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に尽きますが、国内での感染者数は依然として増え続けており、政府から年末年始の外出や帰省の自粛が呼びかけられている状況です。
このように年末年始どこにも行けない状況の中でじっくりと試していただきたく、今回のテーマは「ArcGIS + ゲームエンジン」です。プログラミングが好きな方、ゲームエンジンや 3D に興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。
ArcGIS Maps SDK for game engines (Beta) のご紹介
Unreal Engine などのゲームエンジンで、衛星画像や地形などの地理空間情報を使った 3D コンテンツを作成したい、といったご要望はありませんか?そんなご要望が実現できる SDK をご紹介します!
米国 Esri 社では、ArcGIS Maps SDK for game engines のパブリック ベータ プログラムを開始しています。ArcGIS Maps SDK for game engines では、ゲームエンジンの中に ArcGIS で提供する地理空間情報を取り込んで、3D コンテンツの作成にご利用いただけます。
ArcGIS Maps SDK の機能
Unity または Unreal Engine 環境に ArcGIS Maps SDK プラグインをインストールすることで、これらのゲームエンジンで、 ArcGIS が提供する GIS データをご利用いただけます。
ArcGIS Maps SDK for Unity
ArcGIS Maps SDK for Unreal Engine
ローカルとグローバルの両方のシーンが利用可能です。ローカル シーンは、平面上での地理データの表示をサポートしています。なお、現時点では、Web メルカトルのみをサポートしています。通常、ローカル シーンは、より小さなエリアを表現する際に適しています。グローバル シーンは、球体または地球上での地理データの表示をサポートします。通常、広いエリアを表現する際に適しています。他のコンテンツ、ゲーム オブジェクト、アクターはこれらのシーンに追加できますが、地理座標空間と、ArcGIS Maps SDK プラグインによって確立されたカメラ コントロール内に追加する必要があります。
プラグインからアクセスできる ArcGIS データソースは次のとおりです。
- 標高サービス
- ラスター タイル レイヤー
- 3D オブジェクトまたは 3D メッシュ シーン レイヤー
なお、この最初のベータ リリースは、ArcGIS Online においてパブリックで公開された ArcGIS サービスへのアクセスのみがサポートされています。
次のベータ リリースでは、組織内のみで公開されているサービスへのアクセスがサポートされる予定です。
また、今回のベータ リリースでは、ArcGIS フィーチャ サービスやジオデータベースなどのフィーチャ ソースへのアクセスはサポートされていません。今後のリリースでサポートを予定しています。ただし、ArcGIS Maps SDK プラグインによって確立されたシーン内におけるカスタム コンテンツ (ゲームオブジェクト、アクター) を統合するためのロケーション コンポーネントは提供しています。したがって、開発者は、このロケーション コンポーネントを使用して、シーンで表示および使用するフィーチャ ジオメトリと属性を取得するソリューションを作成できます。実際、ロケーション コンポーネントを使用して、シーンに参加するためのさまざまなコンテンツ (アセット、モデルなど) を取り込むことができます。
ArcGIS Maps SDK for game engines (Beta) のはじめ方
ArcGIS Maps SDK は、ArcGIS Maps SDK for game engines のベータ プログラムに参加することで入手できます。
SDK のセットアップ方法やチュートリアルは以下のページに記載されています。Unity もしくは Unreal Engine で試用される際は、こちらをご参照ください。
ArcGIS Maps SDK for Unity
ArcGIS Maps SDK for Unreal Engine
また、ArcGIS Maps SDK (Unity と Unreal Engine) を使った過去の GeoDev Webinar の動画もこちらで公開されています。
Intro to the ArcGIS Maps SDK for game engines
なお、このプログラムはベータ プログラムとして米国 Esri 社が提供しているものであり、当社における製品保守サポート等の対象外です。ご質問やご不明点はベータ プログラム ページの User Forums から直接お問い合わせをお願いいたします。
それでは来年もどうぞ ArcGISブログをよろしくお願いします。よいお年をお迎えください。