ArcGIS Desktop 10 のお勧め画像機能:処理編 その1

[画像解析] ウィンドウの [処理] パネル

前回の表示編では、[画像解析] ウィンドウの概要と [表示] パネルについてご紹介しました。
今回は [処理] パネルについてご紹介します。
前回と同様、ご紹介する内容の全ての機能はエクステンション不要かつ ArcView ライセンスでご利用いただけます。

[処理] パネルでは、複雑な画像処理や解析手法をラスタ データのレイヤに簡単にかつダイナミックに適用し、メモリ上に結果を生成します。[処理] パネルで実行できる処理は以下の通りです。

[画像解析] ウィンドウの [処理] パネル

処理編 その1ではコンポジット バンドをご紹介します。

[コンポジット バンド] とは複数のバンドから 1 つのラスタ データセットを作成する処理のことです。複数のバンドの画像を合成(コンポジット)することでカラー合成が行えます。

コンポジット バンド

従来はジオプロセシング ツールで処理を実行できましたが、ArcGIS 10 から[画像解析] ウィンドウからも対話的に実行することができます。
[画像解析] ウィンドウの レイヤ リストで Shift キーまたは Ctrl キーを押しながらバンドごとになっている複数のデータを選択し、 [コンポジット バンド] ボタンをクリックします。

コンポジット バンド

一時ファイルとしてコンポジットされたデータが作成されます。

コンポジット バンド データの作成

背景に黒い部分が表示されますが、[表示] パネルの [背景] チェック ボックスをオンにすると黒い部分が透過表示になります。

背景の表示

色合いを変更するには、[コンテンツ] ウィンドウで “Red:”、“Green:”、“Blue:” それぞれの色の四角をクリックし、バンドを選択します。
Red:Band_3、Green:Band_2、Blue:Band_1 に変更すると、人の目で見た色合い(トゥルーカラー)になります。

色合いの変更

ここまでの手順(処理)で作成されたデータは、メモリ上での一時ファイルとなります。
データとして作成したい場合はデータのエクスポートを行います。
エクスポートは、レイヤ リストでエクスポートしたいデータを選択し、[処理] パネルのエクスポートから行うことができます。

エクスポート

次回は NDVI 画像と陰影起伏画像の作成をご紹介します。
[画像解析] ウィンドウでの処理についての詳しい機能は ArcGIS ヘルプ「画像解析ウィンドウ: [処理] セクション」をご覧ください。

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