ArcGIS Runtime SDK for Android バージョン 10.2 をリリース

ArcGIS Runtime SDK for Android の最新バージョン 10.2 をリリースしました。
今回のバージョンアップには機能拡張だけではなく、コーディングの効率化やパフォーマンスの改善も含まれています。また次期バージョン 10.2.1 ではオフライン機能の大幅な強化が予定されており、バージョン 10.2 でもベータ版として実装されています。

■API のシンプル化
ArcGIS Online のベースマップを使用する際、ベースマップの種類や表示範囲を簡単に設定可能にする MapOptions クラスが追加されました。

また、マップ上にポップアップを表示するための MapViewHelper や住所検索機能をサポートする GeocodeHelper といった便利なヘルパークラスが追加され、より少ないコーディング量で実装できるようになりました。
下図は ArcGIS Online のベースマップ(地形図)を XML のレイアウト ファイルで記述した例です。

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■シンボルの強化
シンボルを描画するための 2 つの新しいクラスが追加されました。
・PictureFillSymbol
ポリゴンの塗りつぶしに、画像ファイルを使用するシンボルです。
・CompositeSymbol
2 つ以上のシンボルを組み合わせて 1 つのシンボルとして扱うことができます。上記 PictureFillSymbol を含め、ポイント、ライン、ポリゴンの異なる種類のシンボルの組み合わせも可能です。

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 ■グラフィックス レイヤとフィーチャ レイヤの描画パフォーマンス オプション
クライアントの描画パフォーマンスに合わせて dynamic または static のモード(GraphicsLayer.RenderingMode)を選択できるようになりました。描画するフィーチャ数が多く、グラフィック メモリが足りなくなるような場合に、dynamic モード(デフォルト)の代わりに static モードを使用することで、グラフィックをラスタ化して描画します。

■拡大鏡
マップ上をロングタップするとタップした位置が拡大表示される機能です。今回のバージョンアップで MapView クラスに拡大鏡を有効にするメソッド(setShowMagnifierOnLongPress)が追加されて実装が簡単になりました。またパフォーマンスも向上し、指の動きに合わせてスムーズに移動するようになりました。

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■オフライン機能の強化(ベータ版)
ArcGIS Online のホスト サービス(フィーチャ サービス)からローカル編集用のデータをダウンロードして、ネットワーク環境のない場所で編集作業を行い、後でサーバ側のデータと同期をとることが可能になります。
ArcGIS の次期バージョン 10.2.1 からは ArcGIS for Server のフィーチャ サービスでもオフライン編集を利用できるようになる予定です。
※オフラインでの編集機能はベータ版として提供されているものであり、現時点では未サポートです。

■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト
ArcGIS Runtime SDK for Android

Esri 社 Web サイト
ArcGIS Runtime SDK for Android

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