GIS を学ぶための本 『三訂版 GIS と地理情報空間 ArcGIS 10.2 とダウンロードデータの活用』

今回は GIS を学習するための最新書籍を紹介します。今回ご紹介する本は、『三訂版 GISと地理情報空間 ArcGIS10.2とダウンロードデータの活用』です。


三訂版 GISと地理情報空間 ArcGIS10.2とダウンロードデータの活用本書は初版が 2011 年に出版され、翌年増補版を、そして 3 年半という短い期間で本 3 刷が刊行されたベストセラーです。めまぐるしい IT、GIS 情勢の変化に迅速に対応されているため、増刷の機会の度に内容の改訂を重ねて 3 訂版となっています。今回の改訂版では、以下の変更が行われています(はしがきより引用)。
・ ArcGIS 10.2 for Desktop に対応
・ Windows 7 および Windows 8 に対応
・ Microsoft Office 2013 に対応
・ 各種 Web サイトの変更に対応
・ 第 3 部 に ArcGIS の作業を、章の順番通りに行えるように変更
・ 第 4 部にカーネル密度推定の研究事例を追加
・ 第 5 部を新設して、フィールド演算、モデル ビルダ、データ ドリブン ページなどの補助的技術解説を追加

本書では、地域分析の学習をArcGIS for Desktop アプリケーションを用いて実践的に行うことができます。演習で利用するデータもすべてインターネット上から無償で利用できるように構成されています。

序盤では GIS の基本的な知識を解説し、インターネット上から無償でダウンロードできるデータを用いた簡単な操作を行います。章を進めるにつれて地域分析の手法を学習していきます。空間分析の手法を解説する章でも、その手法を用いて何が分かるのか丁寧に説明しています。中盤では実際の研究テーマに即した実例を用いた演習と解説が書かれています。


3GISを学ぶための本さらに今回加筆された第 5 部では、ArcGIS でよく使われる機能『フィールド演算(属性情報の計算)』、『モデル ビルダ(オリジナル分析・変換ツールの作成)』、『データ ドリブン ページ(効率の良い図郭単位でのレイアウト作成)』について独立した章を設けてその機能の使い方について解説しています。ハンディ GPS を用いて取得したデータを直接 ArcMap に取り込んでマッピングする方法も章として追加されています。

巻末には用語の索引と操作方法の索引が載っているのでとても便利です。

学生の方は最初からじっくりと読んで学習し、社会人の方は操作したい部分から読み始める、という使い方ができるでしょう。

■書籍情報
『GISと地理情報空間 ArcGIS10.2とダウンロードデータの活用』
編者 :橋本雄一
発行所 :株式会社古今書院
発行日 :2014 年 2 月 26 日 三訂版第 1 刷発行
定価 :本体 2200 円(税別)

目次

はじめに
第1章 GIS と地理空間情報の概要
1-1 GIS の概念
1-2 地理空間情報のデータモデル
データモデル/
ベクタ形式のデータモデル/
ラスタ形式のデータモデル
1-3 GIS による分析
領域生成/
空間検索/
オーバーレイ
1-4 本書の構成

第2章 測地系と座標系
2-1 測地系
2-2 準拠楕円体
2-3 測地座標系
2-4 投影座標系
投影座標系の種類/
平面直角座標系/
UTM 座標系
2-5 座標系に関する注意

第3章 基盤地図情報のダウンロードと地図化
3-1 基盤地図情報とは
3-2 基盤地図情報のダウンロード
ユーザID とパスワードの取得/
データのダウンロード
3-3 基板地図情報のシェープファイルへの変換
3-4 ArcMap による描画
ArcMap の起動とファイルの保存/
座標系の設定/
ファイルの読み込み/
マップの拡大・縮小/
マップのシンボル変更/
レイアウトビューにおる凡例・方位記号・縮尺記号の付加/
ブックマーク/
マップのエクスポート/
ファイルの保存
3-5 Google Earth による表示

第4章 国勢調査データのダウンロードと地図化
4-1 国勢調査とは
4-2 国勢調査データのダウンロード
4-3 国勢調査データの地図化
データの追加/
等級シンボルによる人口分布の描画/
ドット密度による人口分布の描画/
等級色による人口密度分布の描画

第5章 標準地域メッシュ統計のダウンロードと地図化
5-1 標準地域メッシュとは
5-2 2 分の 1 地域メッシュのダウンロード
5-3 2 分の 1 地域メッシュの地図化
データの追加/
属性テーブルによる属性情報の確認/
マップ上における属性情報の表示

第6章 Web 版タウンページを用いたコンビニエンスストアの分布図作成
6-1 i タウンページによるデータベース作成
6-2 ArcMap によるコンビニの分布図作成
6-3 コンビニのチェーン別表示
6-4 基盤地図情報の背景図としての利用
6-5 アドレスマッチングで正確な経緯度が付加されない場合の対処方法

第7章 国土数値情報のダウンロードと地図化
7-1 国土数値情報とは
7-2 国土数値情報のダウンロード
7-3 国土数値情報の地図化
データの追加/
座標系の定義/
最高地価点の検索/
公示地価情報と基盤地図情報の重ね合わせ

第8章 紙地図のデジタル化と GIS での利用
8-1 紙地図のデジタル化と利用
8-2 ArcCatalog によるシェープファイルの作成
8-3 デジタル化した紙地図の ArcMap での読み込み
8-4 画像の正しい位置への移動
8-5 エディタによる地図のベクタデータ化
8-6 フィールド追加による属性付加

第9章 座標変換
9-1 コンビニデータの座標変換
9-2 最高地価点データの座標変換
9-3 座標変換後の地図表示

第10章 空間データの結合
10-1 マージによるレイヤの結合
10-2 ディゾルブによるポリゴンの結合

第11章 バッファ
11-1 バッファの種類
11-2 コンビニを中心とするバッファ作成
重複するバッファの作成/
重複しないバッファの作成
11-3 最高地価点を中心とする多重リングバッファの作成

第12章 地図データへの属性データの結合
12-1 キー項目を利用した属性結合
統計データのダウンロード/
統計データの Excel での読み込み/
境界データへの Excel データの付加
12-2 空間的位置関係による属性結合
ポリゴンデータへの属性結合/
ポイントデータへの属性結合

第13章 検索
13-1 属性検索
文字列による検索/数値による検索
13-2 空間検索
13-3 属性検索と空間検索の複合

第14章 空間データの抽出とオーバーレイ
14-1 空間データの抽出とオーバーレイの種類
14-2 作業の準備
14-3 空間データの抽出:クリップ(Clip)
14-4 空間データ抽出を行うオーバーレイ:インターセクト(Intersect)
14-5 空間データ抽出を行わないオーバーレイ:ユニオン(Union)

第15章 札幌市におけるコンビニエンスストアの立地分析
15-1 研究の目的と方法
15-2 最高地価点からの距離帯ごとのチェーン別コンビニ分布
属性テーブルの Excel データへの変換/
Excel による距離帯ごとの店舗数の算出/
コンビニチェーンごとの距離帯別店舗数の算出
15-3 コンビニの商圏内人口の推定
国勢調査統計区とバッファのオーバーレイ/
インターセクトで作成された地区内人口の算出/
ディゾルブによるバッファ内人口の算出
15-4 距離帯別・チェーン別のコンビニ商圏内人口からみた立地戦略

第16章 カーネル密度推定を用いたコンビニエンスストアの空間分析
16-1 カーネル密度推定とは
16-2 エクステンションの追加
16-3 カーネル密度推定の操作
16-4 コンターの描画
16-5 チェーン別のカーネル密度推定

第17章 衛星画像を利用した食生活性度の空間分析
17-1 研究の目的と方法
17-2 人工衛星画像のダウンロードと表示
17-3 人工衛星画像と基板地図情報の重ね合わせ
17-4 食生活性度の空間分析

第18章 GIS と GPS を利用した農業の空間分析
18-1 研究の目的と方法
18-2 農林業センサスのダウンロードと ArcMap による地図表示
農林業センサスとは/
データのダウンロード/
データの追加と座標系の設定/地図の表示
18-3 比例シンボルによる分布図の作成
データの加工とテーブル結合/円グラフによる作付面積の描画
18-4 基盤地図情報(縮尺レベル 25000)の表示と対象地域の選定
18-5 GPS によるデータ取得と ArcMap への取り込み
GPS による土地利用調査の利点/
GPS の基本操作/
GPS によるフィールドワーク/
GPS データの出力と ArcMap への取り込み

第19章 基盤地図情報による東日本大震災の被災分析
19-1 研究の目的と方法
19-2 基盤地図情報のダウンロードとシェープファイル作成
基盤地図情報のダウンロード/
シェープファイルへの変換/
シェープファイルの読み込み
19-3 空中写真と基盤地図情報の重ね合わせ
空中写真のダウンロード/
空中写真の表示と位置情報の付加
19-4 数値標高モデルのダウンロードと表示
数値標高モデルの表示/
標高の情報表示/
透過性の調整
19-5 データの重ね合わせによる被災状況の分布

第20章 フィールド演算
20-1 フィールド演算とは
20-2 フィールドの追加
20-3 フィールド演算
フィールドの値のコピー/
フィールドの文字列の結合/
固定値の入力/
複数フィールド間の演算/
文字列の抽出/
文字列の置換(replace 関数の利用)/
最大値の取得(max 関数の利用)/
条件による入力値の入力(if 文の利用)

第21章 モデルビルダー
21-1 モデルビルダーとは
21-2 モデルビルダーの処理
プロセスの自動化/
複数プロセスの自動化/
変数とモデルパラメータの利用/
レコードの反復処理とインライン変数
フォルダ内の反復処理

第22章 データドリブンページ
22-1 データドリブンページとは
22-2 データドリブンページの操作
単純な図郭移動/
インデックスフィーチャの作成/
PDF への出力/
画像(JPG)として順番に出力

第23章 基板地図情報ビューアー・コンバーターによる地図作成
23-1 基盤地図情報 2500 の地図化
ファイルの読み込み/
表示情報の選択/
マップの表示範囲の設定/
マップの凡例表示と変更/
画像データの出力
23-2 数値標高モデル(10m メッシュ)の地図化
ファイルの読み込み/
祭壇表示の設定/
標高画像の座標変換

第24章 ハンディGPSを用いたデータ作成と可視化
24-1 GPS とは
24-2 ハンディ GPS の使用方法
24-3 データの作成と可視化
GPS データの取り込み/
GIS への GPS ログの取り込み/
軌跡データの作成

事項索引
ファイル名索引
操作索引