先日リリースした、最新 GIS アプリケーション ArcGIS Pro ですが、直感的なインターフェイスにより、今まで以上に使いやすくなっています。編集操作に関しては、[編集] タブからすべての機能へアクセスすることができます。
また、編集操作や機能は ArcMap と異なる点がいくつかあり、Basic のライセンスで利用できる機能も増えています。本記事では、Basic ライセンスで利用できる、以下の便利な編集機能を 5 つご紹介します。
1. 編集の開始がスムーズに!
2. エクステンション不要な 3D 編集
3. 皆が待ってた自動保存
4. 一度の作図で複数のフィーチャを作成できるグループ テンプレート
5. これは便利!クリップ ツール
1. 編集の開始がスムーズに!
ArcGIS Pro では、編集セッションの開始/終了というボタンはありません。[編集] タブの [作成] ボタンをクリックするとフィーチャの作成 ウィンドウが起動し、そのまま編集をすることができます。
また、ArcMap ではコンテンツ ウィンドウに複数のジオデータベースが追加してある場合は、どのジオデータベースに対して編集を行うのか指定する必要がありますが、ArcGIS Pro ではコンテンツ ウィンドウに追加してあるすべてのデータを編集することができます。編集をさせたくないデータに対しては、コンテンツ ウィンドウで設定を行うことができます。
2. エクステンション不要な 3D 編集
ArcGIS Pro では、3D 表示や編集は ArcGIS 3D Analyst エクステンションをお持ちでなくても行えるようになりました。
3. 皆が待ってた自動保存
データの作成や編集作業を行っていて、ついつい夢中になって保存を行うのを忘れてしまうことはありませんか?ArcGIS Pro では編集の自動保存を行えるようになりました。保存する間隔は、時間または操作回数を選択することができます。
4. 一度の作図で複数のフィーチャを作成できるグループ テンプレート
基盤データを作成している場合、作図を行っているデータには関連するフィーチャが存在する場合があります。例えば、建物のポリゴンには住所のポイントが関連しますし、電線や水道管には電柱や消火栓が関連します。これらのデータを作成する場合は、それぞれを作図していると思いますが、ArcGIS Pro では一度の作図で複数のフィーチャを作成することができるグループ テンプレートが登場します。
下図では、駅を表すポリゴンと駅名のポイントを一度の作図で作成しています。
5. これは便利!クリップ ツール
フィーチャの修正を行うツールの一つとして、クリップ ツールが登場します。
下図のように、ある形状でデータを抽出したり分割したりするときに便利なツールです。
クリップの種類は、維持・破棄・ラインで分割の 3 つがあります。それぞれの結果を図で示すと下図のようになります。
以上、5 つの機能をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ご興味のある方は、ぜひ ArcGIS Pro をインストールしてみてください。
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■関連リンク
・ArcGIS 10.3 新機能紹介ページ