ArcGIS API for JavaScript バージョン 3.14 をリリースしました!

ArcGIS API for JavaScript の最新バージョン 3.14 をリリースしました。今回のバージョンアップでは、イメージ サービス関連の機能強化をメインに、ベータ版として標高プロファイルやレイヤーリストといった新機能の提供をいち早く開始しています。以下では、本バージョンにおける新機能、機能拡張の一部をご紹介します。

イメージ サービス計測ツール
画像データを配信するイメージ サービス上で距離や面積、高さなどを計測することができる機能が追加され、イメージ サービスが持つセンサー情報をもとに画像を計測することが可能になりました。計測タスク(esri/tasks/ImageServiceMeasureTask)と UI を含めたウィジェット(esri/dijit/ImageServiceMeasure)の 2 つのクラスが提供されています。なお、高さを測定する場合、イメージ サービスにセンサー モデルが含まれている必要があります。

Imageservicemeasure

ブレンド レンダラー(ベータ版)
ブレンド レンダラー(esri/renderers/BlendRenderer)は複数の属性の値を比較し、属性値の比率を色と透過率で表すレンダラー機能です。たとえば、地域ごとの住居状況をマッピングするとき、持家の比率が高い地域は青、貸家の比率が高い地域は赤、持家と貸家の比率が同じくらいの地域は赤と青をブレンドした色(紫)で表すことができます。ブレンド レンダラーを使うと、単純なレンダラーでは表現できない複雑な分布情報などを簡単にビジュアル化できます。
※ Internet Explorer 8 以前では動作しません。

Blendrenderer
標高プロファイル ウィジェット(ベータ版)
標高プロファイル ウィジェットはマップから選択した地形を解析し、断面図を表示します。また、標高グラフをマウスでホバーすると、対応する地点がマップに表示され、その地点の詳細な標高情報を知ることができます。

Elevationprofile

その他の機能拡張/仕様変更
sizeInfo オプションの追加:属性情報をもとにレイヤーのシンボルを変更するレンダラー機能には、属性値の大小をシンボルのサイズで表現できる sizeInfo オプションが用意されています。本バージョンでは、サイズの閾値を設定することができる sizeInfo.stops が追加されたほか、最小値・最大値のサイズを設定する sizeInfo.minSize、sizeInfo.maxSize から、縮尺ごとにサイズを変更できるようになりました。
・ルート案内ウィジェットの機能向上:出発地から目的地までのルートを検索するルート案内ウィジェット (esri/dijit/Directions) に searchOptions プロパティが追加されました。searchOptions プロパティに住所ロケータ―やフィーチャ レイヤーを設定すると検索対象として利用できます。
RasterLayer クラスの正式リリース:バージョン3.13 でベータ版として追加された RasterLayer クラス(esri/layers/RasterLayer)が正式にリリースされました。RasterLayer クラスはイメージ サービスから取得した圧縮画像をクライアント サイドで画像化する機能です。また、画像化する際にピクセル値をもとにフィルタリングを適用することができるため、動的に表示内容を変更することが可能です。
レイヤー リスト(ベータ版):レイヤーの一覧を表示するレイヤー リスト(esri/dijit/LayerList)が追加されました。表示したいレイヤーを設定するだけで簡単にリストが作成できるほか、リストからレイヤーの表示・非表示を選択することができます。
※ベータ版は試用を目的とした公開であり、正式なリリースではありませんので機能あるいはパフォーマンスについての保証はされておりません。

その他の更新情報や新機能については、ArcGIS for Developers の ArcGIS API for JavaScript 新機能(英語ページ)をご参照ください。

■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト:
ArcGIS API for JavaScript

Esri 社(米国)Web サイト:
ArcGIS API for JavaScript

フォローする