ArcGIS Runtime SDK for iOS の最新バージョン 10.2.5 をリリースしました。
今回のバージョンアップでは、品質改善に焦点を当て、重要な不具合の修正や要望の多かった機能拡張が行われています。例えばオフライン編集の機能拡張ではバージョン対応登録されたデータ、フィーチャを編集したユーザ情報の記録、フィーチャの所有権ベースのアクセス制御などに対応しました。
なお、iOS 9 以降のアプリケーション開発を行う場合、App Transport Security 例外の設定が必要になりました。App Transport Security はアプリケーションとサーバー間のネットワーク接続において、必要条件に満たない接続を制限するというセキュリティ対策です。ただし、プロジェクトの Info.plist に値を追加することで、制限される通信の例外を設定することができます。
以下の例では、arcgisonline.com ドメイン(ArcGIS Online の背景地図を配信するサーバー)と arcgis.com ドメイン(ArcGIS Online のポータルサイト)に対して、App Transport Security で決められた暗号スイートの条件を満たさない HTTPS 接続及び HTTP 接続を許可させます。
<key>NSAppTransportSecurity</key> <dict> <key>NSExceptionDomains</key> <dict> <key>arcgisonline.com</key> <dict> <key>NSIncludesSubdomains</key> <true/> <key>NSThirdPartyExceptionAllowsInsecureHTTPLoads</key> <true/> <key>NSThirdPartyExceptionRequiresForwardSecrecy</key> <false/> </dict> <key>arcgis.com</key> <dict> <key>NSIncludesSubdomains</key> <true/> <key>NSThirdPartyExceptionAllowsInsecureHTTPLoads</key> <true/> <key>NSThirdPartyExceptionRequiresForwardSecrecy</key> <false/> </dict> </dict> </dict>
また、Xcode 7 以降の環境をお使いの場合は、「ENABLE_BITCODE」がデフォルトで「YES」となっているため、Fabric のライブラリ ファイルのビルド形式が異なりエラーとなる場合があります。その場合「ENABLE_BITCODE」を「NO」に設定します。
■関連リンク
米国 Esri 社 製品ページ:ArcGIS Runtime SDK for iOS
ESRIジャパン 製品ページ:ArcGIS Runtime SDK for iOS