ArcGIS Pro 2.0 新機能:解析

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2017 年 11 月 7 日にリリースした、ArcGIS Desktop の最新アプリケーション「ArcGIS Pro」のバージョン 2.0 の新機能を複数回に分けてご紹介しています。

今回は、解析関連の新機能をご紹介します。

チャート機能の向上

値のばらつきなどを表現することができる、箱ひげ図を作成できるようになりました。また、チャートのデザインを変更するタブが追加され、タイトルや背景などのデザインを変更できるようになりました。

時空間分析機能の向上

時空間分析に新しいツールが登場しました。観測所などの位置が固定されていて定期的に値を取得しているデータに対して、定義済みの位置から時空間キューブを作成できるようになりました。下図は、気象観測所の観測データのうち、8 月の最高気温が 30 度以上の日数を基に分析を行った結果です。東京近郊では、30 度以上の気温が観測された日数が増加していることがわかります。

また、このように定期的に値を取得している観測所で、機器の故障などで値が抜けている場合、欠損値を補完するツールも新たに追加されました。

Spatial Analyst エクステンション

Spatial Analyst エクステンションの [セグメンテーションと分類] ツールセットに、[シード ポイントからトレーニング サンプルを作成] ツールと [トレーニング サンプルの検査] ツールが新たに加わりました。

[シード ポイントからトレーニング サンプルを作成] ツールを使用すると、精度評価ポイントまたはトレーニング サンプル ポイントからシード ポイントなどを利用して、自動的にシード ポイントからトレーニング サンプルを作成できるようになります。この場合のシード ポイントとは、求めたいトレーニング サンプルの中心を提供する点で、この点から、最小サンプル面積や最大サンプル半径の設定を基に、隣接し類似した領域を抽出します。


土地利用のラスター データは国土数値情報の土地利用細分メッシュ(ラスタ版)データを使用しています。

その他にも、[サーフェス] ツールセットや [内挿] ツールセットに機能拡張や新機能があります。これらのツールは、3D Analyst エクステンションの [ラスター サーフェス] や [ラスターの内挿] も同様です。

ArcGIS Pro は従来のアプリケーション「ArcMap」と並行して利用することができます。使いはじめたい場合は「はじめての ArcGIS Pro」(サポート サイトへのログインが必要です)をご参照ください。ArcGIS Desktop 製品をお持ちでない場合は、トライアル版でお試しいただけます。

■関連リンク

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