ArcGIS Pro 2.0 新機能:ArcGIS Pro SDK for .NET

2017 年 11 月 7 日にリリースした、ArcGIS Desktop の最新アプリケーション「ArcGIS Pro」のバージョン 2.0 の新機能を複数回に分けてご紹介しています。

最終回は、ArcGIS Pro SDK for .NET 2.0 のご紹介です。

ArcGIS Pro SDK for .NET とは

ArcGIS Pro SDK for .NET は ArcGIS Pro アプリケーションの拡張アドインを作成するためのソフトウェア開発キットです。ArcGIS Pro SDK for .NET を使用すれば、ArcGIS Pro のユーザー インターフェイスをカスタマイズしてより操作しやすくしたり、新しい機能を開発して ArcGIS Pro に追加したりすることができます。ArcGIS Pro を業務フローにあわせて使いやすく拡張することで作業を効率化し、生産性を高めることができます。

ここでは、いくつか ArcGIS Pro SDK for .NET を利用した例をご紹介します。

●ユーザー インターフェイスのカスタマイズ

スプラッシュ画面や起動画面、アプリケーションのアイコンをカスタマイズして、実行時のユーザー インターフェイスを変更し、業務ニーズに対応することができます。

ユーザー インターフェイスのカスタマイズ

サードパーティとの連携

Bing Maps の Streetside API を使用した例で、ArcGIS Pro SDK for .NET を利用することで、サードパーティが提供するサービスも組み込むことが可能です。

サードパーティとの連携

その他

ポップアップ画面のカスタマイズも可能で、たとえば、HTML および JavaScript も利用できるため、Google Charts API を利用してリッチなポップアップ画面を作成することもできます。また、ArcGIS Pro が提供するすべてのリボン コントロールを利用することもできます。ここではすべての機能をご紹介できませんが、その他の例については GitHub の arcgis-pro-sdk-community-samples をご参照ください。

ポップアップ画面のカスタマイズ

ArcGIS Pro SDK for .NET 2.0 の新機能

ArcGIS Pro SDK for .NET 2.0 では API が強化されており、厳密な名前付きアセンブリに対応しました。厳密な名前付きアセンブリによりアセンブリのバージョン管理が可能となりました。

また、開発環境として新しく Visual Studio 2017 もサポートしました。

API の強化

バージョン 1.x から 2.0 への移行について

ArcGIS Pro SDK for .NET 1.4 または以前のバージョンに作成されたアドインは ArcGIS Pro 2.0 で利用することはできません。厳密な名前付きアセンブリの採用によって、ArcGIS Pro 2.0 で利用するためには再コンパイルする必要があります。

またバージョン 1.x で作成したアドインによっては、コンパイルエラーが発生することがあります。そのためいくつかコード上の変更も必要となります。詳細は ProConcepts 2.0 Migration Guide をご参照ください。

ArcGIS Pro は従来のアプリケーション「ArcMap」と並行して利用することができます。使いはじめたい場合は「はじめての ArcGIS Pro」(サポート サイトへのログインが必要です)をご参照ください。ArcGIS Desktop 製品をお持ちでない場合は、トライアル版でお試しいただけます。

■関連リンク
ArcGIS Pro 2.0 関連ブログ記事:
ArcGIS Pro 2.0 新機能:ユーザビリティの向上
ArcGIS Pro 2.0 新機能:解析
ArcGIS Pro 2.0 新機能:3D
ArcGIS Pro 2.0 新機能:アノテーション

Esri 社 Web サイト:
ArcGIS Pro SDK
ArcGIS Pro SDK コンセプト(GitHub)
ArcGIS Pro SDK サンプル集(GitHub)
ArcGIS Pro 2.0 API リファレンス

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