2021 年 2 月 10 日、ArcGIS Pro の商圏分析・エリアマーケティング特化型アプリケーション「ArcGIS Business Analyst Pro」の最新バージョン 2.7 をリリースしました。今回のバージョン アップの内容をご紹介します。
新しい商圏レポート「インフォグラフィックス」の機能強化
インフォグラフィックスは、チャートやテーブル、マップを対話的に操作できる新しい商圏レポートです。ArcGIS Pro では、Business Analyst ライセンスの有無にかかわらず、[インフォグラフィックス] ボタンからテンプレートを選択してインフォグラフィックスを実行できます。
複数ポリゴンを使用した比較インフォグラフィックス
これまで ArcGIS Pro では、インフォグラフィックスは単一のポリゴンでのみ実行可能でしたが、2.7 からは複数のポリゴンを使用した比較インフォグラフィックスを実行することができます。単純に集計値を比較したり、ベンチマークを設定し、その差異を比較したりすることができます。
※ 事前に ArcGIS Online にサイン インする必要があります。また、クレジットが消費されます。(1 回の作成につき 0.01 クレジット, PDF/HTML へのエクスポートは 1 回につき 10 クレジット)
近似到達圏の生成 ツール
店舗から既存の商圏や行政界などのポリゴン境界に達するまでの平均移動時間を計算し、近似的な到達圏を作成する「近似到達圏の生成」ツールが新たに追加されました。たとえば、既存店の実勢商圏を入力データとしてこのツールを実行することで、既存店の実勢商圏を近似する到達圏の範囲を把握することができます。この値を新しいエリアでの出店時の商圏作成の基準として利用することで、より高精度な商圏分析を行うことができます。
Arcade 式を用いて柔軟かつ効率的に商圏を作成
今回のバージョンアップにより、以下のツールにおいて、店舗の持つ属性 (店舗面積など) と Arcade 式 (ArcGIS プラットフォーム上で使用することを目的として開発された式言語) を使用することで、店舗別に異なる商圏を一括で作成することができるようになりました。
テリトリー デザインのパフォーマンス向上
テリトリー デザインは、営業管轄エリアなどのテリトリーを、位置関係や属性を基に最適化することができるツールです。今回のバージョンアップで、データ処理のパフォーマンスが大幅に向上し、バージョン 2.6 の時と比べてテリトリー ソリューションの作成が 85% 高速化しました。
その他の新機能については、Business Analyst 新着情報をご覧ください。
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