2021 年 6 月 25 日に、総務省より令和 2 年 (2021 年) 国勢調査の人口速報値が公開されました。昨年、コロナ禍で行われた国勢調査ですが、皆様がお住まいの地域はどのような結果となっているでしょうか?今回は、ダッシュボード アプリを用いて人口増加率を表示してみました。
目次
令和 2 年 (2020 年) 国勢調査 人口速報集計
ArcGIS Dashboards とは、地図上の状況を効率よくモニタリングしたり、リアルタイム データの監視、追跡、および評価したりすることに特化したダッシュボード アプリです。全体の状況把握も、個々の事象に注目した状況把握も可能です。
※画像をクリックすると、国勢調査 人口速報集計のダッシュボード アプリにアクセスします。
また、関心のある都道府県のグラフをクリックすると拡大表示され、集計値が表示されます。注目したい情報に焦点を絞って伝えられるのがダッシュボードの特徴です。
他にも、マップ上の右上のアイコンをクリックすると、次のような情報も表示することができます。
- 人口密度(人/km2)
- 世帯数増減率(%)
- 世帯数密度(世帯/km2)
令和 2 年国勢調査 人口速報集計の概要
集計結果をみると、2015 年に比べ、人口は 86 万 8 千人減少 (0.7% 減) と引き続き人口減少しており、38 道府県で人口が減っている結果となりました。また、人口が大都市に集中しており、地方で減少する二極化が進んでいることがよくわかります。
人口が最も多いのは東京都で東京圏 (東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県) の人口は 3693 万 9 千人で、全国の約 3 割 (29.3%) を占めています。
一方、人口減少をみる と 38 道府県で人口減が進んでおり、減少率は秋田県が 6.2%と最も高く、次いで岩手県 (5.3%)、青森県 (5.3%) となっています。
正積図法も表現できる Web マップ
今回作成したダッシュボードの地図は、普段よく見かける地図と形が違うことに気づかれましたでしょうか。
人口増減率のような統計地図は、単位面積に依存する表現なので、面積が正しい地図で表現するのが適切です。多くのサイトで利用されているメルカトル図法を使うと、沖縄県より北海道の方が約 1.3 倍も誇張されています。そこで、今回作成した国勢調査 人口速報集計用の Web マップでは、アルベルス正積円錐図法を使用しました。ダッシュボードの地図として使用している ArcGIS Online の Web マップは、多彩な地図と投影法もサポートしています。
データのダウンロード
ダッシュボード内の Web マップで使用しているデータは直接ダウンロードすることができます。これも公開された Web マップにダウンロード許可の設定をするだけで、簡単にシェープファイル、ファイル ジオデータベース、CSV 等でダウンロードできます。
政府機関オープンデータポータル
ESRIジャパンが運営する、政府機関オープンデータポータルでは、同様に政府機関のオープンデータや公開情報を GIS データとして統合し、利活用例とともに提供しております。ArcGIS Online は、ArcGIS Hub 機能を使用することで、このようなオープンデータ サイトも作成することができます。ぜひご覧ください。
※画像をクリックすると、国勢調査 人口速報集計のダッシュボード アプリにアクセスします。
■関連リンク
・ArcGIS Hub による「政府機関オープンデータポータル」を公開しました!
・ArcGIS Online 製品ページ
・ジョンズ・ホプキンス大学の新型コロナウイルス感染状況ダッシュボード作成の裏側
・Esri のオープンビジョン