ArcGIS Experience Builder (Developer Edition) の最新バージョン 1.9 を 2022 年 7 月 20 日 (日本時間 2022 年 7 月 21 日) にリリースしました。今回のバージョンアップでは、2022 年 6 月に実施された ArcGIS Experience Builder (ArcGIS Online) のアップデートによって機能追加・拡張された内容を Developer Edition に反映しています。
以下では、アップデートされた主な新機能や機能拡張をご紹介します。
webpack の設定の上書き
webpack の設定ファイルは、ウィジェットをビルドするために使用します。時にはプラグインを追加するなどして拡張したいこともあるかと思います。そのためには、”client/webpack/widget-webpack-override.js” ファイルに上書きしたロジックを配置します。このファイルのエクスポートされた関数では、デフォルトの webpack config オブジェクトが入力パラメーターとして渡され、このオブジェクトを変更して返すことができます。詳細は、Override webpack config をご参照ください。
ウィジェット フォルダに依存関係を追加
これまでのバージョンでは、ウィジェットはそれ自身の package.json ファイルを持ちませんでした。サードパーティ ライブラリがウィジェットで使用される場合、これらのライブラリがウィジェット固有であっても、client フォルダ下の package.json ファイルに置く必要がありました。本バージョンでは、ウィジェットフォルダに package.json ファイルを作成し、独自の依存関係を追加することができます。client フォルダで npm install を実行すると、これらの依存関係がインストールされます。
interceptors の使用
interceptors を使用すると、リクエストが送信される前または後に、リクエストを修正することができます。ウィジェットを開発する際、ArcGIS API for JavaScript から esri/config をインポートしても esriConfig.request.interceptors.push({}) が機能しないことに気づくかもしれません。これは、Experience Builder がすべての URL にマッチする interceptors を追加したためです。
ウィジェットで interceptors を使用するには、esriConfig.request.interceptors.splice(0, 0, {}) のように interceptor リストの先頭に interceptor を追加してください。
FAQ の「How do I use interceptors in my custom widget」も併せてご参照ください。
コンポーネント ストーリー
Storybook の新しい Link コンポーネントは、外部または内部のリソースへのインタラクティブな参照を提供します。スタイルはデフォルト、タグ、ボタンから選択できます。
その他の変更
以前 Esri Community ブログでお知らせしましたが、ArcGIS API for JavaScript のバージョン 4.24 で Tasks のサポートが終了しました。その結果、Experience Builder のすべての esri/tasks 参照は、本バージョンで esri/rest フォルダ内のクラスとモジュールに置き換えられました。Tasks についての詳細はブログ記事をご参照ください。
その他にも Jimu ライブラリの変更などがあります。アプリをアップグレードする前に、ご確認ください。
更新情報や新機能については、ArcGIS Experience Builder (Developer Edition) 新機能ページご参照ください。また、ウィジェットの更新などは ArcGISブログ「ArcGIS Experience Builder の 2022 年 6 月アップデートの新機能情報」もご参照ください。
関連リンク
- ESRIジャパン Web サイト
- ArcGIS Developer 開発リソース集
- 米国 Esri 社 Web サイト
- 米国 Esri 社 ArcGIS Blog