野の花を北海道全域で一度に調べるイベント、「北海道フラワーソン」が 6 月に開催されました。
今回はその「北海道フラワーソン」についてご紹介します。
北海道フラワーソンとは?
「フラワーソン」は「フラワー・ウオッチング・マラソン」の略語で、見つけた野鳥の数を競う「バードソン」の“植物版”です。ただし種数を競うことに重点を置くのではなく、活動を通じて環境保護に対する意識を高めるとともに、地域間のつながりを深めることをねらいとしています。
北海道全域を約 950 の地区に分け、6 月中旬の 2 日間、その地区に“どんな花が咲いているか”をグループ単位で調べます。調査の対象となるのは、開花している野生種(帰化植物を含む)すべての他に、花に寄ってくるハチやチョウも対象となっています。
一般市民が同じ方式により同じ日に一斉に植物を調べる、全国的にも他にあまり例のないプロジェクトです。1997 年から 5 年に 1 回というペースで開催され、2022 年の今年は第 6 回目の開催となりました。
フラワーソンは毎回同じ 6 月中旬に開催しているため、花の変化という観点から環境の変化を観測する材料となることが期待されています。
市民の力によって「北海道の植物」を理解するための基本データをたくさん集めるという目的もあります。
北海道フラワーソン 2022 年の様子
ESRIジャパンも今年開催のフラワーソンに参加してきました。
ESRIジャパン社員は釧路エリアを選択し、釧路町森林公園にて緑豊かな森林公園を散策しながら、花の調査を行いました。
釧路町森林公園の様子
森林公園内ではたくさんの花が咲いており、どれも普段では見られない花ばかりでした。
中には有毒な花や植物もあったため、ガイドの方の指示に従い、安全に十分配慮した上で調査を行いました(釧路町森林公園で発見した花はこちら)。
他にもたくさんの花を発見することができ、今回の調査では合計 47 種類の花を見つけることができました。
その中のほぼ全ての花が初めて聞く名前の花で、その特徴も含めて非常に勉強になりました。
北海道フラワーソン×ESRIジャパン
北海道フラワーソンのプロジェクトには ESRIジャパンも協力会社として参画しました。
申し込みフォーム
フラワーソンの申し込みフォームを ArcGIS Survey123 を使用して、参加者の必要情報や調査地区の登録を行いました。
花さがしマップ
調査地区のマップ「花さがしマップ」を PDF 形式で出力する際に、地区名や各地区に設定された地区番号で検索をかけたり、地図から直接地区を選択して PDF で出力できるように、ArcGIS Experience Builder を使用して調査対象地域の花さがしマップを簡単に検索し、ダウンロードできるようになりました。
おわりに
フラワーソンに参加して、北海道の自然を楽しみながら、環境の変化を追うためのデータを収集するというやりがいも感じられる、非常に貴重なイベントでした。
今回収集したデータは今後 ArcGIS を使用してどなたでも閲覧いただけるオープンデータとして公開予定です。(※公開時期未定)
また、北海道フラワーソンは次回 2027 年に開催予定ですので、ご興味のある方はぜひ次回、北海道フラワーソンにご参加されてみてはいかがでしょうか。
北海道フラワーソンについてはこちら