非空間 / 空間データを直感的な操作でグラフや表、マップに可視化し、空間分析を実行することができる探索型空間分析アプリケーション ArcGIS Insights の最新バージョン 2022.3 をリリースしました。ArcGIS Online 版は 2022 年 11 月 15 日 (日本時間) にバージョンアップ、ArcGIS Enterprise 版およびデスクトップ版は 2022 年 11 月 30 日 (日本時間) にリリースしています。
本ブログでは、2022.3 の主な新機能をご紹介します。
目次
マッピング機能の強化
ラベリングをサポート
マップ カード上のフィーチャにラベルを追加できるようになり、分かりやすいマップを作成できるようになりました。
マップ上のレイヤーに効果を設定できるように
マップ上のレイヤーの表示設定にレイヤー効果が追加され、ブルームや影の効果を追加できるようになりました。レイヤー効果を設定することで、目を引くマップを作成することができます。
「ブルーム」は、レイヤーをネオンの様に表示させることができます。下図では、駅(国土数値情報 令和3年度)レイヤーにブルームの効果を適用しています。東京都や大阪府などの人口の多い都市に駅が集中しているのが一目で分かります。
「影」は、レイヤーのアウトラインに沿って影を適用し、特定のフィーチャを目立たせることができます。下図では、全国市区町村界データ2022 のレイヤーに影を適用しています。
マップ カードの表示範囲を固定できるように
クロス フィルターや定義済みフィルターを適用すると、マップ カードの表示範囲がその都度更新されるため、ユーザーが意図しない場所にマップが自動で移動してしまうということが起こっていました。
本バージョンから、マップのナビゲーションをロックすることで、マップの表示範囲を固定できるようになりました。ワークブックの編集中に意図しないマップの移動を防ぎたいときや、特定の場所にフォーカスしてマップを表示させたいときに有効な機能です。
データ エンジニアリング機能の強化
データ エンジニアリングは、Insights desktop で利用できるプレビュー版の機能で、解析を行う前に入力データのクリーニングをすることができます。本バージョンでは以下の機能強化が行われました。
- 座標や住所を利用して、位置の有効化を実行できるようになりました。
- インターフェイスが更新され、各種ツールがサイド ツールバーに表示されるようになりました。
その他の機能強化
- サブグループを持つ折れ線グラフおよび時系列グラフにおいて、個々のラインのパターンを変更できるようになりました。
- 参照テーブルで設定できるデータ バーの条件付き書式は、これまでは数値フィールドのみに適用可能でしたが、本バージョンからは割合/比率フィールドもサポートするようになりました。
ぜひ最新バージョンの ArcGIS Insights を皆様の業務や研究にお役立てください。