高機能デスクトップ GIS である ArcGIS Pro 3.5 を、 2025 年 6 月 24 日 (日本時間 6 月 25 日) にリリースしました。ArcGIS Pro 3.5 では、多くの新機能の追加や機能改善が行われました。ここでは、その一部をハイライトでご紹介します!
目次
新機能ハイライト
空間項目による定義クエリー
定義クエリーによるフィーチャ レイヤーのフィルターにおいて、空間項目を用いたクエリーを使用できるようになりました。空間項目では、レイヤーのジオメトリーまたは指定された空間範囲を使用し、レイヤーをフィルターします。
デュアル縮尺記号
地図レイアウトのエレメントとして挿入する縮尺記号に、2 つの異なる単位を同時に表示するデュアル縮尺記号が利用できるようになりました。これは、縮尺記号の単位としてキロメートルとマイルを同時に表示する必要がある場合に便利です。
頂点とノードの表示
編集時のエクスペリエンスが向上し、頂点とノードを表示できるようになりました。これらを表示することで、頂点やノードを視覚的に捉えやすくなり、編集の精度を向上させることができます。
連続カルトグラムの生成
共有境界を維持しながら、数値フィールドに基づいてポリゴンの面積を互いに比例するように歪めた地図 (カルトグラム) を生成する、[連続カルトグラムの生成] ジオプロセシング ツールが追加されました。例えば、都道府県ポリゴンから人口に基づいてカルトグラムを作成すると、以下の図のようになります。
メタデータ エディター
ArcGIS Online で使用されているメタデータ エディターが、ArcGIS Pro でも利用できます。この ArcGIS メタデータ エディターは、デフォルトの ArcGIS Pro クラシック メタデータ エディターと共存でき、[オプション] ダイアログ ボックスで、どちらかを選択して切り替えることもできます。メタデータをきちんと記述することで、誰がどのように作成したデータなのかを明示することができ、データを共有する際に役立ちます。
Excel を利用するためのドライバーのインストールが不要に
LibXL ライブラリーが ArcGIS Pro に統合されたことで、 Excel ファイルを開くプロセスが効率化されました。この統合により、.xls ファイルと .xlsx ファイルは、追加のドライバーを必要とせずに読み取ることができます。
この他にも ArcGIS Pro 3.5 では、新機能の追加や既存機能の改善、パフォーマンスの改善が行われています。新機能についての詳細は、ArcGIS Pro 3.5 の新機能をご参照ください (Web ヘルプには日本国内ではサポートしていない製品の内容も含まれます)。
製品関連ドキュメント・ツールについて
ESRIジャパンが提供する ArcGIS Pro 3.5 のリソースについては、日本国内用のアドイン ツールは 7 月中旬頃、逆引きガイドは 7 月下旬~8 月上旬頃の提供を予定しています。