2025 年 9 月 16 日 (日本時間 2025 年 9 月 17 日) に行われたアップデートで、ArcGIS Survey123 (以下「Survey123」) のバージョン 3.24 がリリースされました。今回のアップデートでは、操作画面の更新や、グリッド レイアウトを活用したテンプレートの追加など、Web デザイナー関連の更新が行われています。主な更新内容を本記事でご紹介します。
Survey123 とは?
Survey123 は、現地調査の準備、実施、集計作業という 3 ステップをシンプルかつ直感的な操作で行うことができる GIS アプリケーションです。Survey123 を利用すると、洗練された調査票を Web ベースで簡単に作成できます。マルチ デバイスに対応しており、あらゆる端末・環境からデータ収集が可能です。また、収集されたデータはリアルタイムで集計され、シームレスに利用できます。
ESRIジャパンでは、Survey123 の簡単な利用ガイドとして、「Survey123 スタートアップ ガイド」を公開しています。こちらも是非合わせてお読みください。
Web デザイナーの UI 更新
Survey123 Web デザイナーの画面が更新され、より直感的な操作が行えるようになりました。ArcGIS Online の Map Viewer や ArcGIS Experience Builder、ArcGIS Field Maps など他の ArcGIS 製品に近い画面構成となり、馴染みのある画面で調査票を構成できます。
新しい画面では左側のパネルから、質問項目の追加や外観、翻訳などの必要な設定にアクセスできます。質問を追加すると、右側のパネルに選択した質問のプロパティが表示され、すばやく簡単に質問項目の詳細を設定できます。
また、言語やスキーマの変更のオプションにも簡単にアクセスできるようになるなど、今回の機能強化によって、より効率的かつ快適に Web デザイナーを利用できるようになりました。
既存のフィーチャ レイヤーから調査を作成
Web デザイナーを使用して、既存のフィーチャ レイヤーから調査票を作成できるようになりました。これまでは定義済みのデータセットに基づいて調査票を作成したい場合、Survey123 Connect を使用して調査を作成する必要がありましたが、今後は Web 上で手軽に実行することができます。
使用するフィーチャ レイヤーは ArcGIS Online のアイテム詳細ページで [データを編集したユーザー (編集者名、編集日時) を記録します。] と [同期の有効化] が [オン] になっている必要があります。
既存のフィーチャ レイヤーから調査を作成する方法は以下の通りです。
- Survey123 Web サイトにサイン インし、[新しい調査] をクリックします。
- [フィーチャ レイヤー] をクリックします。
- 使用するレイヤーを選択し、必要に応じて使用するフィールドを選択して、[レイヤーから調査を作成] をクリックします。
- 調査票が作成されます。調査のタイトルや各質問のラベルは、作成元のフィーチャ レイヤーを参照して自動で入力されます。
- 必要に応じて調査票のタイトルや、質問のラベル、翻訳などを通常通りの操作で設定、編集し、調査票を公開します。
ドメインが設定されているフィールドは、選択肢の質問として追加されます。新規の質問や選択肢を追加することも可能です。
この機能は、インフラ、資産、環境データなど、組織で管理している既存のレイヤーに対して、更新情報や検査結果を直接収集したい場合に有用です。この機能により、回答が既存の GIS データ モデルと完全に一致するようになります。また、フィールドやプロパティを手動で再作成する必要がなくなり、フォーム作成ワークフローを効率化できます。
グリッド レイアウトを使用した新しいテンプレート
グリッド レイアウトを使用した 3 種類の新しいテンプレートが、Web デザイナーに追加されました。グリッド レイアウトを使用した整った調査票を簡単に設計できます。調査票を作成する際には、ぜひご活用ください。
Survey123 の新機能の詳細はブログ (英語) をご参照ください。