ArcGIS Pro 2.9 新機能: GTFS

2022 年 1 月 11 日ArcGIS Pro 2.9 がリリースされました。
今回は GTFS に関して拡充された新機能を中心にご紹介いたします。

GTFS とは

GTFS (General Transit Feed Specification) とは、2017 年に国土交通省によって策定された、「標準的なバス情報フォーマット」のことです。中小バス事業者と経路検索事業者の情報共有が進むことで、バス情報の拡充を行うことが主な目的とされています。

その目的から主にオープン データでの配信を推奨されており、一般にデータ活用がしやすい環境が整っております。

ここからは、経路検索に限らず、GIS の分野においてもさらなるデータ活用をする方法を新機能と絡めてご紹介します。

ツールについて

これまでは変換ツールの一部に属していた「公共交通 (GTFS) ツールセット」は新しく「解析ツールセット」として、[交通機関サービスの頻度を計算] GP ツールが加わることで、「公共交通機関ツールボックス」へと集約され、パワーアップしました。

使用方法の一例

  1. オープン データとして公開されている GTFS データを入手します。
    今回は「渋谷区オープン データ サイト」より、「ハチ公バスGTFS-JPデータ(Zip92KB)」をダウンロードします。
  2. ArcGIS Pro でプロジェクトを作成します。
  3. [GTFS → 公共交通機関データ モデル] GP ツールを用いて、GTFS データを GIS データに変換します。[入力 GTFS フォルダー] には、ダウンロードした *.zip ファイルを展開した「131130_gtfs-jp_hachiko_bus」を指定します。
    [ターゲット フィーチャ データセット] には、出力するジオデータベース内に任意のフィーチャ データセット (事前に作成した hachikou フィーチャ データセット) を指定します。
    いくつかの GTFS データをインポートできたことが、[コンテンツ] ウィンドウからも確認できます。マップには GTFS データのうち、Stops フィーチャ (バスの停留所の位置) のみが表示されています。
  4. [交通機関サービスの頻度を計算] GP ツールを用いて、公共交通機関のサービスの頻度を計算します。
    [入力交通機関フィーチャ データセット] には、手順 3 で作成した hachikou フィーチャ データセットを指定します。
    [解析タイプ] で「交通機関ストップ」を指定します。停留所のサービス頻度、つまりバスが通過する頻度が解析されます。[解析タイプ] は、「交通機関ライン」、「目標物」、「エリア」から選択することで解析対象を変更することができます。なお、目標物もしくはエリアを選択した場合は、権限を持つ ArcGIS Online アカウントにサイン インした状態でクレジットが必要です。もしくは Network Analyst エクステンションおよびネットワーク データセットが必要です。
    その他の設定はデフォルトのまま、ツールを実行します。
    マップ中央に位置する渋谷駅周辺で、色が濃い箇所ほどバスの通過頻度の高い、サービス レベルの高い傾向があることがわかります。

ArcGIS における取組事例

ArcGIS Solutions において「バス情報検索テンプレート」を公開しております。ArcGIS Online 組織向けプランを契約していること、ソリューション テンプレートを取得するユーザーのレベルが Creator かつ管理者権限を持つことが条件となりますが、バス情報検索テンプレートでは、公開されている GTFS データから、バス停留所やバス ルート、時刻表を地図上に可視化するための Web アプリを作成します。このテンプレートで作成された Web アプリはブラウザーを利用して PC やスマートフォン、タブレット端末で閲覧・利用できます。リリース時のブログ記事もご参照ください。

本日ご紹介した機能以外にも、ユーザーからリクエストの多かった機能の実装や、新しい解析ツールが追加されています。その他の新機能の詳細は Web ヘルプをご参照ください。

ソフトウェアのダウンロード

ArcGIS Pro のダウンロードは My Esri サイトから行ってください。

ArcGIS Pro をお持ちでない場合は、トライアル版で 21 日間お試しいただけます。是非お申し込みください。

セミナーのご案内

2 月 25 日 (金) には新機能についてデモンストレーションを交えてご紹介する 「ArcGIS Pro 2.9 新機能ハイライト」ウェビナーを開催します。過去の関連ウェビナーを視聴できる特典もございますので、お申込みの上ぜひご参加ください。

米国時間 1 月 11 日です。日本時間では 1 月 12 日にリリースされました。

関連リンク

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