ArcGIS API for JavaScript の最新バージョン 4.16 およびバージョン 3.33 の国内サポートを開始しました。以下では、バージョン 4.16 の主な新機能・機能拡張をご紹介します。
■バージョン 4.16
レイヤー ブレンディング
レイヤー ブレンディングは、2 つ以上のレイヤーを合成する Photoshop のような機能をブラウザーでマップに対して動的に行うことができます。
30 種類以上あるブレンド モード (blendMode) を適用して、レイヤーとその下のレイヤーをブレンドすることで、さまざまな見せ方を表現することができます。
クラスターのラベル対応
クラスターによって表されるポイントの数や数値フィールドの平均、文字列フィールドの値などをクラスターにラベルとして表現することができます。
OGCFeatureLayer
OGCFeatureLayer と呼ばれる新しいレイヤー タイプにより、OGC API Features サービスからのデータを使用して、2D および 3D の両方で可視化することができます。
3D でのリアルな水面の可視化
建物や山などの 3D オブジェクトが水面に映り込み、WaterSymbol3DLayer を使用した 3D シーンがこれまで以上にリアルな外観を実現することができます。
統合メッシュ レイヤーの形状を変更
新しいクラス SceneModifications を使用することで、IntegratedMeshLayer の形状を変更することができるようになりました。統合メッシュの特定の領域にフォーカスしたり、アウトラインをトリミングしたりすることができます。
ビルディング エクスプローラー ウィジェットの追加
新しい ビルディング エクスプローラー ウィジェットでは、BIM モデルの建物データを使用し、1 つまたは、複数の建物の特定カテゴリや建設段階などを把握することができます。
CIMSymbol ラインとポリゴンのサポート
CIMSymbol が CIMLineSymbol と CIMPolygonSymbol をサポートするようになりました。この機能拡張により、多層化されたライン シンボルを作成して道路を表現したり、ラインに沿って任意の場所にマーカーを配置したりできます。
イメージ レイヤーの更新
RasterShadedReliefRenderer と RasterColormapRenderer はバージョン 4.16 で新しくなり、ImageryLayer と ImageryTileLayer のレンダリングをクライアント側で使用することができます。
フィーチャ テーブル ウィジェットの更新 (ベータ版)
フィーチャ テーブル ウィジェットに編集機能がサポートされました。editingEnabled プロパティの設定を true にすることでテーブル内の編集を有効にすることができます。編集は、テーブルのセルをダブルクリックすることで、そのセル内の値を更新することができます。
現在、フィーチャ テーブルウィジェットはベータ版で、今後のリリースで拡張される予定です。
APIの進化
Esriでは、2020年 Esri Developer Summit でフレームワークや開発者ツールとの統合を実現するために、ArcGIS API for JavaScript の近代化に取り組んでいることを発表しています。バージョン 4.16 には次の更新が含まれています。
API は Dojo に依存しなくなり、たとえば、これまでローカライズには Dojoの dojo/i18n を使用していましたが、新しい intl.setLocale(locale) メソッドを使用するように推奨されています。詳細は、API の Localization をご参照ください。
また、クラスの使用として、dojo/_base/declare の代わりに native class の構文を使用するようになりました。変更の詳細についてはリリースノートをご参照ください。
その他の機能追加・拡張の詳細については、以下の新機能ページも併せてご覧ください。
・バージョン 4.16 新機能 (ESRIジャパン / 米国 Esri 社)
・バージョン 3.33 新機能 (ESRIジャパン / 米国 Esri 社)
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト:
・ArcGIS API for JavaScript
米国 Esri 社 Web サイト:
・ArcGIS API for JavaScript (バージョン 4.16)
・ArcGIS API for JavaScript (バージョン 3.33)