2024 年 6 月 27 日(日本時間 6 月 28 日)に ArcGIS Drone2Map 2024.1 がリリースされました。
今回のリリースでは、3D プロダクトの生成やプロダクトの分析、活用機能の機能強化が行われています。本記事では、Drone2Map の新機能についてご紹介します。
3D プロダクト生成の向上
処理エンジンの改良により、[ポイントクラウド密度] を [超高] に設定した際に 3D メッシュの詳細度が向上しました。
下図は、前バージョン(ver2023.2)と新バージョン(ver2024.1)で生成した 3D メッシュの比較です。画像中央にある吊り橋が ver2023.2 では途切れてしまっていますが、ver2024.1 では繋がって生成することができています。
検査ツールの機能強化
検査ツールが調整処理を実行する前にも利用することができるようになりました。撮影した各画像を確認し気になる地点にポイントやポリゴンを描画し、レポートにまとめて出力できます。
さらに、処理後のデータを使用した場合、複数の画像に検査フィーチャをスケッチすると他の画像での検査フィーチャの配置の精度が向上します。
カタログ データセットを使用した時系列表示
前バージョンから Drone2Map でカタログ データセットを作成することができるようになり、作成したカタログ データセットの属性には、追加したプロダクトの更新日を自動的に時間フィールドに記録することができます。本バージョンでは、この時間フィールドが有効化され、[時間] タブを使用することができ、タイム スライダーによる表示も行うことができるようになりました。これにより、建設の進歩状況や植物の生育状況の把握などをアニメーションですばやく可視化することができます。
その他の機能強化
- 計測ギャラリーの 2D 計測がトゥルーオルソで使用できるようになりました。
- 座標系設定の [変換の選択] で必要な座標系変換が無い場合にメッセージが表示されるようになりました。
- [座標変換の詳細] ダイアログで座標系の詳細を確認することができるようになりました。
- [高精度 GCP(RTK および PPK)の画像位置の修正] オプションが選択され、かつ地上コントロール ポイントを使用して処理を実行すると、位置精度に悪影響を与える可能性があることから、処理前に警告が表示されるようになりました。
- 処理レポートの各セクションタイトルをクリックするとヘルプ ドキュメントが開き、レポートの項目について確認できるようになりました。
新機能の詳細については ArcGIS Drone2Map 2024.1 の新機能ページをご参照ください。
関連リンク
- GIS 基礎解説:ドローン
- GIS 基礎解説:写真測量
- 画像とリモートセンシング:リアリティ マッピング