ArcGIS CityEngine 2024.1 をリリースしました!

ArcGIS CityEngine 2024.1 が 2024 年 11 月 21 日 (日本時間 11 月 22 日) にリリースされました。ArcGIS CityEngine 2024.1 では、新しい機能の追加や機能改善が行われています。ここでは、「What’s new in CityEngine 2024.1」を ESRIジャパンが翻訳し、加筆修正したものを紹介します。

CGA: デザインを向上させる画期的な 3 つの新機能

ArcGIS CityEngine 2024.1 は、強力な 3 つの新しい CGA 機能を導入しました。

ルールのインライン化

ルールのインライン化は、結果が 1 つのシェープにまとめられる新しいルール呼び出し方法です。これにより、プロシージャル モデリングの分割によって分離されるジオメトリでも、統合されたジオメトリで作業することができます。

コンポーネント タグ

面、エッジ、頂点に適用できるユーザー定義の文字列です。これらはジオメトリに保存され、操作全体で伝播され、comp split オペレーションに使用することができます。

ブール演算 (3D および 2D)

ジオメトリを互いに追加または減算する機能を提供します。これにより、単純な押し出しを超えたマス モデル (たとえば空洞のある円形構造) を作成できます。これらの機能を組み合わせることで、単一のルールで複雑な建築モデルを生成する新しいワークフローが可能になります。

VCGA Playground をダウンロードして、これらの CGA 機能の例をお試しください。

Visual CGA でのマテリアル ブラウザー

Visual CGA Editor で、マテリアル属性を参照できるようになりました。属性を参照するには、Visual CGA Editor の [Add Node] から Material を検索し、新しい [Material] ボタンをクリックします。これにより、ノードにマテリアルを設定することができます。

また、マテリアル ブラウザーには検索バーが追加され、操作が簡単になりました。また、ブラウザー内のマテリアルを区別しやすくなりました。プレビュー画像は詳細度を向上させるために 2.5 倍のスケールで表示されます。[Navigator] ウィンドウ内では、[Materials] フィルター オプションも追加されています。

二点透視

[Viewport] ウィンドウのビュー設定およびブックマーク メニューに、[Two point perspective correction] が追加されました。二点透視 (Two point perspective) は、建築分野で一般的な技法であり、垂直線を平行に見せることができます。このオプションを有効にすると、浅い視角で補正が適用されます。

新しく作成されたシーンでは、この補正がデフォルトで設定されています。

移動時にコピー

[Transform Move] ツールは、選択したオブジェクトを移動する際にワンクリックでコピーを作成できるようになりました。これにより、シーンにアセットを素早く配置することができます。このオプションを有効にするには、[ツール] オプションで [Copy on Move] トグル ボタンをクリックするか、[Ctrl] キーを押して一時的に有効にします。

ArcGIS Urban との統合: 空間サポートの拡張

ArcGIS CityEngine の ArcGIS Urban 統合は、表面および建物空間のサポートに加えて地表空間のサポートも対応しました。インポート時に、地表空間はサーフェス空間と同じレイヤーに追加されます。

サーフェス空間は、以前床の高さによって押し出されていましたが、現在は平坦に表示されます。ArcGIS CityEngine は、ArcGIS Urban から空間の高さを取得し、それに応じて空間の垂直位置を設定するようになりました。この位置は、ArcGIS Urban での外観と一致します。サーフェス空間は依然として地形に揃えられます。

ArcGIS Enterprise での ArcGIS CityEngine の認証

ArcGIS CityEngine を ArcGIS Online と ArcGIS Enterprise の両方で認証できるようになりました。新しいサイン イン ダイアログ ボックスを使用して、ArcGIS Enterprise または、ArcGIS Online にサインインできます。また、[ポータルの管理] ダイアログ ボックスを介して、ArcGIS Enterprise と ArcGIS Online を切り替えることができます。この新しいサインインオプションは、ArcGIS Enterprise 11.4 以降で利用可能です。

まとめ

ArcGIS CityEngine 2024.1 の新機能は、デザインとモデリングの効率を大幅に向上しました。ルールのインライン化、コンポーネント タグ、ブール演算の導入により、複雑な建築モデルの生成がより簡単になりました。さらに、Visual CGA でのマテリアル ブラウザーの追加や二点透視のサポート、移動時にコピー機能の強化により、ユーザーの作業効率が向上しています。ArcGIS Urban との統合や ArcGIS Enterprise での認証機能の追加も、ArcGIS CityEngine の利用範囲を広げる重要なアップデートです。

これらの新機能を活用することで、より高度なデザインとモデリングを実現し、プロジェクトの質を向上させることが可能です。

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