ArcGIS Server のマップ キャッシュ Tips (1) - マップ キャッシュのメリット

Web / ネットワーク上でマップを公開するための Esri 製品である ArcGIS Server には、パフォーマンスを高速化する機能が提供されています。その中のひとつにマップ キャッシュという機能があります。これから6回に渡りこのマップ キャッシュに関しての Tips をご紹介いたします。 毎週水曜日に配信する予定です。

マップ キャッシュは、クライアント アプリケーションから ArcGIS Server にリクエストが送信されるたびに ArcGIS Server でマップ画像を生成するのではなく、予め ArcGIS Server が生成しておいたマップ画像をクライアント アプリケーションにレスポンスとして送信する機能です。

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この機能を使用するには、画像をディスク上に格納する必要があるため大きなディスク容量が必要な点や、マップ キャッシュの作成には長時間掛かるという点、また更新頻度が高いマップには適さないため使用できない点などご利用を推奨しない場合もあります。しかし、この機能を使用することは、マップ サービス提供者にとってもマップ サービス利用者にとっても以下のような大きなメリットがあります。

1) リクエストごとのサーバの画像生成処理の負荷が大きく低減するため、スケーラビリティが向上します。これは、1サーバあたりにサポート可能なユーザ数を増やすことが可能になることを意味します。

2) 予め作成されたマップ画像を使用することにより、リクエストごとの画像生成処理時間を必要としません。そのためレスポンス時間が向上し、クライアント アプリケーション上でのマップ表示が高速化されます。

ArcGIS Server を使用してマップを Web / ネットワーク上で公開する際は、例えば背景用のマップ サービスにはこのマップ キャッシュを使用し、更新頻度が高い主題図や編集用のマップには動的なマップ サービスを使用することが推奨されております。これらを組み合わせることでより効果的なシステムを構築することが可能です。

※背景画像と主題図を表したイメージ図

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次回は、マップ サービスを作成する前段階のマップ作成に関しての Tips をご紹介いたします。

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