Web マッピング アプリケーション開発キットである ArcGIS API for Silverlight、および Windows Phone デバイス上で動作するモバイル マッピング アプリケーション開発キットである ArcGIS API for Windows Phone の新しいバージョン 2.3 をリリースしました。バージョンアップに伴い、いくつかの新機能の追加や不具合の修正が行われています。
主な新機能は以下の通りです。
■バージョン 2.3 の主な新機能（Silverlight/Windows Phone 共通）
クライアント側での距離・面積・密度の算出
これまでサーバ側で配信されたジオメトリ サービスを利用して実現していた距離・面積・密度の算出をクライアント側で実行できるようになりました。
ArcGIS API for Silverlight ＆ ArcGIS API for Windows Phone
クライアント側での距離・面積・密度の算出
グラフィックスの自動投影（オンザフライ投影）
Map コントロールの座標系が WGS84 地理座標系または Web Mercator 投影座標系の場合、グラフィックス レイヤや GeoRSS レイヤといったレイヤを自動投影するようになりました。また、Map コントロールの座標系がその他の座標系の場合も、ArcGIS Server のジオメトリ サービスを参照することで、自動的に投影することが可能です。
ArcGIS API for Silverlight ＆ ArcGIS API for Windows Phone
グラフィックスの自動投影（オンザフライ投影）
GroupLayer クラスの追加
異なるサーバから配信された ArcGIS Server のサービスのレイヤをクライアント アプリケーション上でグループレイヤとして取り扱うことが可能になりました。
その他の新機能については以下をご参照ください。
・ArcGIS API for Silverlight のバージョン 2.3 の新機能
・ArcGIS API for Windows Phone バージョン 2.3 の新機能
また弊社 Web サイトからそれぞれの開発キットを使用して Web マッピング アプリケーションを構築するための基本的な流れを紹介したドキュメントを公開しておりますので、是非、アプリケーションの開発リソースとしてご利用ください。
・ArcGIS API for Silverlight スタートアップガイド ダウンロードページ
・ArcGIS API for Windows Phone スタートアップガイド ダウンロードページ
先日、本ブログでも掲載されましたが、 ArcGIS API for Microsoft Silverlight は Visual Studio Magazine（米国）が行う Readers Choice Awards の Mapping/GIS Components 部門で最優秀賞を 2 年連続受賞しました。開発環境としてよく知られた Visual Studio で Web マッピング アプリケーションを作成でき、開発者コミュニティも広まっています。また スマートフォンとしては後発ながら、Windows Phone も先日、携帯電話端末において世界最大手である NOKIA 社から Windows Phone 7 対応の端末が発表されるなど、今後のグローバルワイドな展開に期待が高まっています。Windows Phone の開発は Silverlight がベースとなっており、開発のしやすさは群を抜いています。また、メトロ UI などの Windows Phone 独自のインタフェースや機能が実装可能であり、開発の容易性とともに、第 3 のスマートフォンとしての展開を後押ししています。
Silverlight も Windows Phone もそれぞれの特徴を活かすことで、快適な操作性、機能を実現することができます。今回リリースした新しい開発 API を使用してぜひオリジナルのマッピング アプリケーションを作成してみてはいかがでしょうか。
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト
・ArcGIS API for Silverlight
Esri 社 Web サイト
・ArcGIS API for Silverlight
・ArcGIS API for Windows Phone