JIS X7136( GML )を ArcGIS で扱うには?

日本における、地理空間データ交換用の JIS 規格として、平成 13 年に JIS 化された「 G-XML( JIS X7199:地理情報 – 地理空間データ交換用 XML 符号化法)」が長らく使われてきましたが、この度、平成 24 年 1 月 25 日発行の官報第 5724 号において、新しい JIS 規格である「 JIS X7136:地理情報 – 地理マーク付け言語( GML )」が制定され、JIS X7199 が廃止されたことが正式に公示されました。

この JIS X7136 は、国際規格である ISO 19136:2007 を JIS 化したものですので、これで地理空間情報の XML 符号化に関する国際規格と日本国内規格が統一化されたということになります。
(ちなみに、ISO 19136 は OGC(Open Geospatial Consortium)による標準規格である GML 3.2.1 を国際規格化したものです)

さて、この JIS X7136 に準拠して作成されたデータを ArcGIS で取り扱うにはどのようにしたらよいでしょう?

ArcGIS Desktop には「Data Interoperability」というエクステンションがあり、100 種類以上のデータフォーマットを取り扱うことが可能となります。この Data Interoperability は現時点では日本での正式サポートおよび販売をおこなっておりませんが、インストールしていただくことにより、以下の 2 種類のデータフォーマットについては ArcGIS Desktop の基本ライセンスでご利用いただけます。

・GML SF-0(GML Simple Features Level SF-0 Profile)
・WFS(Web Feature Service)

GML 3.2.1(もしくは ISO 19136 や JIS X7136)の規格書は、400 ページ近くもある膨大なものです。「GML Simple Feature Profile」は、GML を利用しやすくするために、膨大な規格の中から「シンプルフィーチャ(点、線、面で構成される単純なジオメトリ構造)」として定義される部分のみを抜き出したサブセット規格です。現在、GIS におけるデータ交換用フォーマットとしてシェープファイルが多く用いられていることからおわかりのように、データ流通の場面では複雑なデータ構造は必要とされず、シンプルフィーチャのみで事足りることが多いのです。

ArcGIS バージョン 10 の Data Interoperability は GML 3.2.1 や ISO 19136 に対応していますので、その JIS 化規格である JIS X7136 も取り扱うことが可能です。

現在、日本国内のデータで GML 3.2.1 準拠で配布されているデータとしては、「基盤地図情報」や「地球地図(バージョン 2.0 )」といったものがあります。以下に、基盤地図情報の「 JPGIS 2.1 ( GML )形式」のデータを ArcGIS Desktop 10 で読み込む手順をご紹介します。

手順1. まず、ArcGIS Desktop に Data Interoperability が追加インストールされている必要があります。
Desktop_3
(インストールさえされていれば、エクステンションとしての有効化は不要です)

手順2. ArcCatalog を起動し、カタログツリーの「 Interoperability Connections 」から「 Add Interoperability Connection 」をダブルクリックします。
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手順3. 「 Interoperability Connection 」のダイアログが表示されますので、「 Format 」として「 GML SF-0 」を選択し、「 Dataset 」として読み込む GML ファイルを選択します。その後、「 OK 」をクリックして設定を完了します。
Interop_connection_3

手順4. カタログツリーの「 Interoperability Connections 」の下に、上記の設定が「 Connection 」として追加されますので、図形や属性をプレビューで確認することができます。
Photo_5

ArcToolbox 内の Quick Import ツールや Quick Export ツールを使えば、GML データのインポート/エクスポートも可能です。

注 1 )Microsoft Office 2007/2010 がインストールされている PC で、Windows の既定の日本語入力システムが Microsoft Office IME 2007/2010 に設定されている場合に、Data Interoperability が追加インストールされた ArcGIS Desktop 10 の動作に支障が生じる問題が確認されておりますので、その場合は大変お手数ですが、Windows のデフォルトで使用する日本語入力システムを「 Microsoft Office IME 2007/2010 」から「 Microsoft IME 」への変更をお願い致します。
※この不具合は、ArcGIS 10.1 で解消されております。

注 2 )Data Interoperability の不具合により、属性情報の取り込みが不完全になる場合があります。これは次期バージョンの ArcGIS 10.1 で修正される予定です。

注 3 )上記の「 GML SF-0 」の設定では基盤地図情報の標高メッシュデータを読み込むことはできません(シンプルフィーチャではないため)

■ 関連リンク
規格詳細情報 – JIS X 7136:2012(JSA Web Store)
ISO 19136:2007(ISO Store)
OpenGIS Geography Markup Language (GML) Encoding Standard(OGC)
既定の日本語入力システムを Office IME から Microsoft IME に切り替える方法(マイクロソフト サポート オンライン)