ついにキタ!日本の衛星だいち (ALOS) の衛星画像が無償でダウンロード可能に!

ArcGIS ブログでは、これまで無料でダウンロードできる衛星画像データとして Landsat シリーズや、Sentinel-2 などを紹介してきました。

実は、2018 年 3 月から、日本の衛星だいちが撮影した 2006 年から 2011 年までの画像データのうち、AVNIR-2 のオルソ補正画像プロダクトの日本周辺のデータの無償提供が開始されました (!)。これにより、ユーザー登録を行うだけで、だれでも地上分解能 10 m のマルチスペクトル画像をダウンロードして利用することができるようになりました。

■だいちとは?

だいちは、2006 年に JAXA (宇宙航空研究開発機構) が打ち上げた陸域観測技術衛星  (Advanced Land Observing Satellite) のことで、略して「エイロス (ALOS)」や、日本語名で「だいち」と呼ばれています (2011 年 4 月に運用終了)。

地形データを観測する PRISM、地表面の状態や土地利用状況を観測する AVNIR-2、夜間や悪天候でも観測が可能な PALSAR の3つの地球観測センサーを搭載しており、今回提供が開始されたのは、AVNIR-2 の観測データをオルソ補正したプロダクトです。

■AVNIR-2 とは?

主に陸域、沿岸域を観測するための光学センサーです。観測している波長帯は可視光から近赤外線までで、4 つのバンドを持っています (Band 1: 0.42 ~ 0.50 μm、Band 2: 0.52 ~ 0.60 μm、Band 3: 0.61 ~ 0.69 μm、Band 4: 0.76 ~ 0.89 μm)。これらのバンドを合成することで、農作物や森林の活性度、土地の利用状況、地域環境の変化などを把握することができます。

さて、前置きはこのくらいにして、早速だいちの衛星画像データのダウンロードと、ArcGIS での簡単な解析の手順をご紹介します。

■ダウンロードしてみよう!

  1. まず、以下の URL にアクセスし、ユーザー登録を行います。
    http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/alos-ori/registration.html
    ※登録後に届く確認メールに記載の URL にアクセスするとアカウントが有効になり、再度アカウント情報とパスワードが記載されたメールが届きます。



  2. 登録完了後、画像のダウンロード ページにアクセスします。
    http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/alos-ori/index.html

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  3. 検索用のマップから衛星画像をダウンロードしたいエリアを表示して、黄色ピンをクリックすると、ダウンロード可能な衛星画像の一覧がポップアップで表示されます。


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  4. ポップアップの一覧から利用したい画像のファイル名をクリックします。
    ※ [View all] をクリックすると画像一覧を表示できます。

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  5. 新しいタブが開き、選択した画像の詳細やプレビューを確認できます。[Data] をクリックします。

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  6. [認証が必要です] メッセージ ボックスにアカウント情報を入力して [ログイン] をクリックすると、ダウンロードできます。任意の場所に保存して、zip ファイルを展開すると、衛星画像データが格納されています。

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■ArcGIS Pro で NDVI (植生指標データ) を算出してみよう!

  1. ArcGIS Pro を起動し、ダウンロードした画像データ (4 バンド) をマップに追加します。

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  2. バンドを合成します。[画像] タブ → [ラスター関数] をクリックしてウィンドウを起動し、[データ管理] タブにある[コンポジット バンド] ボタンをクリックします。

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  3. 追加した 4 バンドを以下の順で指定して、[新しいレイヤーの作成] をクリックします。

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  4. [コンテンツ] ウィンドウに「コンポジット バンド」レイヤーが追加されます。

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  5. 次に、[ラスター関数] ウィンドウの [解析] タブ → [NDVI カラー化] ボタンをクリックします。

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  6. 以下のように設定して、[新しいレイヤーの作成] をクリックします。

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  7. 整数化された NDVI カラーのレイヤーが出力されました。NDVI は、植生の活性度を可視化する指標で、値が大きいほど活性度が高いことを示します。この指標は、都市の緑地や農作物の生育状況の把握やこれらの継続的なモニタリングなどで利用でき、農業や森林分野、都市計画など、さまざまな分野で活用することができます。

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いかがでしょうか。ArcGIS では、だいちのような衛星画像データを使って、さまざまな画像処理が可能です。今回ご紹介した NDVI は ArcGIS Desktop Basic ライセンスで算出可能ですし、画像解析に特化した Spatial Analyst エクステンションを利用すれば、より高度な解析や画像分類を行うことができます。ぜひご活用ください。

■使用データについて

この記事で使用した衛星画像は、JAXA が提供している ALOS オルソ補正画像プロダクト (ALOS-ORI) を以下のサイトよりダウンロードしたものです (ダウンロード日: 2018 年 4 月 4 日)。

http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/alos-ori/index.html

■注意

データについては、データ提供元の利用規約を確認の上ご利用ください。