3Dの世界では X, Y(経度、緯度)座標の他に Z 座標(高さ)を考慮することが必要です。
ArcGIS 3D Analyst では、この Z 値を考慮したさまざまな編集機能を提供しています。今回は、[3D エディタ] ツールバーを使った便利な 3D 編集機能を3つご紹介します。
◆3D エディタ ツールバーとは?
[3D エディタ] ツールバーは、3D 編集を行うためのツールバーで、ArcScene、ArcGlobe で使用できます。アプリケーションによって、使用できる機能が若干異なります。 ※ArcMap の [エディタ] ツールバーでも図形の編集や Z 値の変更は行うことができます。
【起動手順】
・[カスタマイズ] メニュー → [ツールバー] → [3D エディタ] を選択します。
【編集の開始と終了】
・[3D エディタ] ツールバーで編集を開始するには、[3D エディタ] ツールバー → [3D エディタ] → [編集の開始] をクリックします。編集を終了するには、[編集の終了] をクリックします。
◆3D エディタ ツールバーの便利な 3D 編集機能
① Z 値を編集する (ArcMap、ArcScene、ArcGlobe)
フィーチャの頂点の Z 値を個別に編集することができます(ArcMap では [エディタ] ツールバーで編集可能です)。
【手順】
1. [3D エディタ] ツールバー → [スケッチ プロパティ] をクリックします。
2. [スケッチ プロパティ] ダイアログの Z 値のリストで、頂点を選択し、値を変更します。
② 同じ形状のフィーチャを Z 方向に複製する (ArcScene、ArcGlobe)
同じ形状のフィーチャを任意の間隔で Z 方向に複製することができます。階層フロアを作成するときなどに便利です。
【手順】
1. 対象フィーチャを選択します。
2. [3D エディタ] ツールバー → [3D エディタ] → [垂直方向に複製] ツールをクリックします。
3. [垂直方向のオフセット] ダイアログで、任意の値を入力します。
③ 特定の高さでフィーチャを作成する(ArcScene)
任意の高さでフィーチャを作成することができます。フロアの作成などに便利です。
【手順】
1. [3D エディタ] ツールバー → [現在の Z を有効化] ツールをクリックします。
2. [現在の Z ] に任意の値を入力します。
3. [フィーチャ作成] ツールで、フィーチャを作成します。
いかがでしたか? 3D 編集は Z 値という概念が加わることにより、2D の編集より難しいかもしれません。しかし、ArcGIS 3D Analyst では、3D 編集が可能な豊富なツールを提供していますので、是非これらの 3D 編集機能も活用し、3D GIS 業務に生かしてください。