5月リリースされた ArcGIS 10.2.1 のインストールはお済ですか?
ArcGIS 10.2.1 の新機能は、ArcGIS 10.2.1 のヘルプで確認することが可能です。ArcGIS 10.2.1 ではジオデータベースに関係する機能もいくつか追加されました。今回は SQL Server や Oracle などの RDBMS にジオデータベースを構築した ArcSDE(エンタープライズ)ジオデータベースの特にご紹介したい新機能について、見落としがちな最新情報とともにご紹介します。
ノンバージョン編集時のオプションにご注意ください!
ArcSDE ジオデータベースに格納されているデータを編集する方法として、バージョン編集とノンバージョン編集があります。
この内、ノンバージョン編集を行う場合には、[エディタ] ツールバーの [オプション] を開き、[バージョニング] タブで [データベースのバージョンを編集(元に戻す、やり直しを許可)] のチェックをはずす必要があります。ArcGIS 10.2.1 では新たなオプションとして [編集後に変更内容を自動的に保存します。] が追加されました。このオプションが有効な場合、編集した内容は [編集の保存] を行わなくても即時に反映されます。一方でこれまでのバージョンでは、編集に失敗した場合、編集を保存せずに終了することで編集を開始する前の状態を再現できましたが、このオプションが有効な場合は元の状態に戻すことができなくなりました。このオプションは、デフォルトでは有効なため、従来通り編集を行いたい場合は編集前に毎回 [編集後に変更内容を自動的に保存します。] のチェックをはずしてください。
サポート環境にご注意ください!
ArcSDE の動作環境として、様々な RDBMS がサポートされています。
ArcSDE 10.2.1 ではサポートされる RDBMS として新たに Oracle 12c が追加されました。また、Oracle 11g につきましては、バージョン 11.2.0.3 以降のバージョンがサポート対象となっております。 その他、サポートされる RDBMS と OS の組み合わせにつきましては、ArcSDE 10.2.1 動作環境ページをご確認ください。
ArcGIS 10.2.x で提供が終了する機能にご注意ください!
以前から ArcSDE をご利用の方の中で、以下に該当する方はいませんか?
・ArcSDE 管理コマンドを使用している
・アプリケーション サーバ接続で ArcSDE ジオデータベースに接続している
・ArcSDE Developer Kit を使用している
いずれも ArcGIS 10.2、ArcGIS 10.2.1 などの ArcGIS 10.2.x 以降のバージョンでは使用できなくなります。ArcGIS 10.2.x でサポート停止となるコンポーネントおよびリリースが終了となるソフトウェアにつきましては、こちらをご確認ください(Esri 製品サポートへのログインが必要です)。
ArcSDE 管理コマンドにつきましては、ArcGIS for Desktop の [ジオデータベース管理] ダイアログボックスのように、いくつかのコマンドに相当する機能が既に実装されております。現在 ArcGIS クライアント製品の機能として実装されていないコマンドにつきましても、代わりとなるジオプロセシング ツールが今後のバージョンで提供される予定です。
今回は、ArcSDE ジオデータベースに関するいくつかの最新情報をご紹介しました。ArcGIS 10.2.1 では、他にも ArcSDE ジオデータベースのデータでバージョン編集を行っている場合に有効な [フィールド競合フィルタの追加] ジオプロセシング ツールなどが追加されています。ArcGIS 10.2.1 の新機能は、こちらをご参照ください。
■関連リンク
・ジオデータベースとは
・ArcGIS 10.2.1 をリリースしました!